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こんなこと言ったら、どうなるかな。
逆に私が怪しいって、思われちゃうかな。
でも、だって、またこの子が傷付けられて同じような目に遭っちゃったらきっと苦しむだろうから。
誰かが気付いてあげなきゃ。
誰かが見ててあげなきゃ。
独りが怖くて悲しいのは、よく分かるから。
「…じゃあ、そろそろ行きますね」
彼がゆっくりと立ち上がろうとした時。
「ま、待って」
「…？」
私は彼の腕をぎゅっと掴んだ。
不思議そうにじっと見つめられている。
「…いいよ、」
「…？ ヌナ？」
「記憶が戻るまで、……ここに居てもいいよ」
どうせ独身、彼氏無し女の一人暮らしの家。少し古びた賃貸アパートで良ければ…なんだけど。
記憶探しに私が力になれるかどうかなんて、自信もないしもしかしたら一生戻らないかもしれない。
手助け、なんて言ってるけど。
仕事終わり酔っ払いに絡まれながらお酒買って、一人で飲みながらテレビ見て、一人で笑って。
そんな生活も少し寂しかった。
だから、本当は私がそうしたいのかも。
「僕が、怖くないんですか？」
「怖くないよ。 …きみは？」
「…僕？」
「何も覚えてないし、行き先も分からない。おまけに持ち物も何もないのに、一人で」
「…っ、」
私だったら、誰かに助けてって縋り付くよ。
不安で怖くて怖くて、仕方ないよ。
「こわい、です」
振り絞ったような、小さな声。
その声は微かに震えているようにも思えた。
「…こわいです、ヌナ…っ、」
抑えていたものが、一気に溢れ出すように。
「…うん、こわいよね、そうだよね」
「どうしたらいいのか、わかんなくて…っ、」
「…うん」
小刻みに震える身体。
私よりも大きな身体を。
気が付いたら抱き締めていて。
「めちゃくちゃ、こわいです…っ、」
「大丈夫、大丈夫だよ」
大きな瞳から溢れる涙を、そっと拭った。
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ゆ - ウロボロスに似てますね、、 (2020年4月27日 1時) (
レス) id: ec2b78254f (このIDを非表示/違反報告)
ミツ(プロフ) - NAKOさん» ありがとうございます！とても励みになります。長々と続きますがこれからもお付き合いください。 (2020年2月2日 7時) (レス) id: 6ad776dd96 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ(プロフ) - はるかさん» アイドルではないんです、ごめんなさい(＞人＜;) (2020年2月2日 7時) (レス) id: 6ad776dd96 (このIDを非表示/違反報告)
NAKO(プロフ) - こちらの作品を読んでいるとすごく心が動かされます楽しみに更新待っています。 (2020年1月25日 6時) (レス) id: 945b78ea37 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - アイドル設定ではないんですね。 (2020年1月21日 2時) (レス) id: bcff119160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミツ | 作成日時：2020年1月12日 21時
