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それから、どれくらい経っただろう。
ジョングクの熱が流れ込むように全身が熱くなって、だんだん汗が滲んでくるのが分かる。
ーーーコンコン
リビングにいる誰かが、ノックする音がした。
TH「おーい」
それがテヒョンだという事に気付いて。
ドア一枚挟んで、すぐ後ろで聞こえたテヒョンの声にさすがのジョングクも、ピタリと動きを止めた。
唇を離して、濡れた瞳で私を見る。
お互い息があがって、正気を保つのに必死だった。
甘い蜜で濡れた私の唇を、真っ直ぐに見つめて指でそっと拭うように触れる。
その行為に、息が止まるくらいドキッとした。
JK「ヒョン、ごめん」
「……」
JK「…行って」
耳元で小さくそう言うと、私から離れた。
あまりにも突然すぎる出来事に、頭の中がぐちゃぐちゃで思考が回らない。
とりあえずここから出ようとドアを開けると、目の前にはテヒョンが立っていて。
TH「ちょ、」
「ごめん…っ、」
熱が抜けない。
熱くて熱くて、うまく息が出来ない。
……落ち着かなきゃ。
混乱する私はテヒョンの体をぐっと押して、顔を隠しながら自分の部屋へと走った。
そんな私を、テヒョンは変に思っただろう。
でも、もうそんなの、どうでもよかった。
早く一人になりたかった。
明かりがついてない、真っ暗な自分の部屋のベッドに勢いよく飛び込んで、枕に顔を埋めた。
『…好き』
聞き間違いじゃ、なかった。
ジョングクは間違いなくそう言った。
そしてすぐに私を求めた。
…どうして？
確かにヒョンと呼んでいたジョングクにとって、私の存在はずっと一緒に過ごしてきたメンバーであり、家族のような存在のはずだった。
もしかして、テヒョンみたいにバレてた？
一瞬嫌な予感が頭をよぎったけど、これまでのジョングクにそんな感じはしなかった。
だったら、そんなの関係なく、好きになった？
…でも、いつから？
私がここに来る前から？
もう分からない。分からないよ。
ジョングクの苦しそうなあの表情が、どうしても頭の中から消えなかった。
キスした感触も、感じた熱も、触れられた手も。
まだ全身に熱が残ったまま、混乱する自分の頭の中を整理するので精一杯だった。
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作者名：ミツ | 作成日時：2019年7月21日 20時
