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ジョングクの手が熱くて仕方なかった。




JK「……あっ、ごめん!ヒョン」



しばらくして、ハッと我に返ったジョングクは私の腰から勢いよく手を離した。


そして私から恥ずかしそうに視線を外して。


熱のせいなのか、顔が少し火照っていた。




「…リビングに居るから、何かあったら呼んで」


JK「…うん」




何故か気まずい雰囲気になって、私はその場から逃げるように部屋から出た。


テヒョンに構われ過ぎたせいか、ああいう目を見ると思わず身構えてしまう。


それから私は、リビングでダンスの映像を見ながらシュミレーションをしたり、たまにジョングクの様子を見に行ったりして。



ジョングクは薬が効いてきたのか、寝顔はあまり苦しそうには感じなかった。




起こさないようにそっと汗を拭い、布団を掛ける。





ーーすると突然、私の携帯が鳴った。



「もしもし」


JN『ジニヒョンだよ〜』




通話ボタンを押して耳に当てると、陽気な長男の声が聞こえた。




JN『ジョングクの調子どう?』


「薬飲んだらちょっとは楽になったみたい」


JN『そっかぁ。任せっきりでごめんね』


「んーん。こっちは大丈夫だから、私たちの分まで頑張ってきてね」




電話だと、人の声は少し低く聞こえた。




JN『そだ、今、リビングにいる?』


「うん。どうして?」


JN『冷蔵庫、あけてみて』


「冷蔵庫…?」




電話の向こうからでも分かる、少し楽しそうなジンの表情が声から想像できた。


私は言われた通りキッチンに向かい、冷蔵庫の扉をあけると、そこには美味しそうなものが。





「え、これ…」


JN『まだ全員ではお祝い出来ないのが残念だけど、俺からのほんの気持ち。好きなだけ食べてよ』


「すっごく美味しそう!!!ありがとうー!!!ジンオッパ大好き!」





苺が乗ったホールケーキがそこにあった。



取り出して見てみると、丸い板チョコには少しぶさいくな字で、"ありがとう"の文字が。



これをジンが作ってくれたんだと思うと、嬉しくてたまらなかった。




電話を切ってすぐに、私はケーキを頬張った。


しあわせ〜。


しかもめちゃくちゃ美味しい……。




ジンがこれを一人で頑張って作ってる姿を想像するとなんだかそれが愛おしくて、思わず頰が緩んだ。




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作者名:ミツ | 作成日時:2019年7月21日 20時

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