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宿舎に帰ると、リビングには誰もいなかった。
ソファの上には読みかけの漫画放置してあった。
JH「テヒョンのやつ、また放ったらかし」
「部屋戻るんで、片付けときますね」
JH「さんきゅ。ケイ、今日はお疲れ様」
ホソクはそう言うと、私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「奢ってもらっちゃって、何から何までほんとにありがとうございました」
JH「いいって。また行こうな」
この優しい笑い方、本当に癒されるなぁ。
年上の人って感じで。
多分恋人は居ないんだろうけど、ホソクの彼女になれた人はきっと幸せになれるんだろうなぁ。
そんなくだらない事を考えてニヤニヤしながら、漫画を持って自分の部屋の扉をあけた。
部屋は電気がついてなくて、真っ暗だった。
疲れて寝ちゃったのかな。
そう思っていた瞬間。
TH「ばあ」
「ひゃっ」
後ろから突然テヒョンに抱きしめられて、びっくりして思わず変な声が出てしまった。
一瞬にして、テヒョンの香りに包まれて。
TH「ひゃっ、だって。かわいい」
お腹辺りに手を回され、身動きが取れなくなった。
テヒョンのハスキーな声が耳の近くで聞こえて、くすぐったくて仕方がなかった。
TH「A、こっち向いて」
手はまだ回されたまま、もう片方のテヒョンの手が私の顔に優しく添えられて。
強引にテヒョンの方に向かされて。
「…んっ」
そしてまた、口を塞がれた。
本当、いつも唐突すぎて心の準備が出来ない。
息を吸う時間も与えないくらい、噛み付くような荒いキスにまた頭がクラクラする。
「と、突然、しないで、」
TH「だって何食べてきたのか気になるし」
「……はあ？」
ぺろりと、舌舐めずりをするテヒョン。
全て流されそうになるくらいの色気で溢れてる。
TH「ホソギヒョンに気付かれるよ？」
「…ホソクさんはこういうの、絶対にしてこない」
ある程度距離を保てば、隠せる自信はあった。
TH「まあ、俺がさせないけど」
そう言って、また吸い付かれる。
酸欠になりそうなくらい頭がぼーっとして、足がガクガクと力が抜けていくのを、テヒョンに支えられるようにして立っていた。
散々キスをした後、テヒョンは満足そうに笑って私を軽く抱き抱えると、ベッドに運んだ。
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作者名：ミツ | 作成日時：2019年7月21日 20時
