☆ ページ38
Side如恵留
「さむっ、」
院内から一歩外に踏み出した瞬間吹き付けた風に、思わず首をすくめる。
冷え込む時期になると、予想はしていても毎度院内と外の気温差に驚かされる。今年ももうそんな季節になったのか、としみじみしながら目的地に向かって歩き始めた。
「いらっしゃいませ。」
勤務先の病院近くにあるカフェに足を踏み入れれば、温かい空気とコーヒーの匂いに迎えられる。ほぼ満席の店内を見回すと、奥の席に見覚えのある顔を見つけた。
「七五三掛さん。お待たせしてすみません。」
「あ、先生。全然待ってないですよ。来てくれてありがとうございます。」
スマホから顔をあげると、その人はゆったり立ち上がって軽く頭を下げた。
「…あれ、もしかして今日も仕事ですか？」
俺の何を見て判断したのかはわからないが、今日も仕事だということは簡単に見破られたらしい。
意外そうなその反応を見て、俺は今日が日曜だということに初めて気づいた。まあ、仕事柄暦を気にする暇もないのだけれど。
「今は休憩時間なので、大丈夫ですよ。ただ、呼び出しがあれば戻りますけど。」
もちろんそうしてください、と言って、その人は朗らかに笑った。
「…あの。ところで、今日はどういったご用件で、？」
本題の切り出し方があまりに不器用で、我ながらがっかりする。相手の顔から朗らかな笑みが消えてしまったのは、俺の言い回しが硬すぎたせいかと一瞬肝が冷えた。
「…先生。あの、」
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おさと(プロフ) - おもちさん» おもち様、はじめまして！コメント、とても嬉しく励みになります…！ありがとうございます！！これからも少しずつ更新してまいりますので、ぜひお付き合いのほどよろしくお願いいたします！ (2022年1月26日 16時) (
レス) id: c1210c5b99 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - はじめまして！更新ありがとうございます。密かに読ませていただいてました。2人の関係性とても素敵です。これからも更新楽しみにしています！ (2022年1月25日 21時) (レス) @page32 id: 5462cacf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2021年10月3日 10時
