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「だから、正直ちょっとびっくりした。海斗が俺にキレたとき。俺のこと心配して怒るなんて、家族か先生くらいだったから。海斗は、マジで今までのやつらと違うんだなって。」
そこまで言うと、元太の顔から一気に寂しそうな色が消えた。
「海斗は、俺が今まで出会った人の中でいっっちばん強い。一人ぼっちの俺を助けに来てくれた、最強のヒーロー。」
俺に向けられた笑顔は、どこまでも懐かしい。どれだけ大人っぽくなってもあの頃と変わらない、元太の無邪気な笑顔が俺の心をいっぱいにした。
「なぁ、海斗。」
「ん、？」
「…ほんとは、逃げたくなかったよな。」
少し冷えた元太の手が、俺の頬を包む。震える指が、そっと涙をぬぐってくれた。
「いつか、一緒に帰ろう。俺と海斗が出会った街に。…2人なら、絶対大丈夫だから。」
俺の目の前に元太の小指が差し出される。俺は自分の小指をそっと絡めると、もう片方の手で涙をぬぐった。
「…バカ、かっこつけすぎ。」
「うるせぇ(笑)。」
さすがに恥ずかしくなったのか、元太は俺から目をそらすとそのまま空を見上げた。それにつられて、俺も空を見上げる。
「…すげ。満月、超きれいじゃん。」
「……結婚する？」
「は？」
なんか、元太が意味不明なこと言ってるな…。
「だって、月がきれいですねって言うから。」
「あぁ、なるほど。………いや、なるほどじゃねえ！そう言う意味じゃねえよ！」
「なんだよ〜(笑)。」
おどけた声を出しながら、元太がその場に寝そべる。
楽しそうなその笑顔を、いつもより明るい月の光が照らし出していた。
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おさと(プロフ) - おもちさん» おもち様、はじめまして！コメント、とても嬉しく励みになります…！ありがとうございます！！これからも少しずつ更新してまいりますので、ぜひお付き合いのほどよろしくお願いいたします！ (2022年1月26日 16時) (
レス) id: c1210c5b99 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - はじめまして！更新ありがとうございます。密かに読ませていただいてました。2人の関係性とても素敵です。これからも更新楽しみにしています！ (2022年1月25日 21時) (レス) @page32 id: 5462cacf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2021年10月3日 10時
