3章 雨月 ページ19
「ハックシュン！…あ〜、さむっ。」
隣から聞こえて来たくしゃみの音に顔をあげると、ちょうど出勤してきたらしいしめと目が合った。
「…うわ。まつく、どうしたの？顔ヤバいよ。」
俺の顔を見るなり、しめが若干引き気味で聞いてくる。
「そんなヤバい…？」
「うん。マジでこの世の終わりみたい。…なんかあった？」
「……元太とケンカした、」
それだけ言うと、俺はまたすぐにデスクに突っ伏した。は！？と、驚いたようなあきれたような反応が返ってくる。
「ケンカって…。何やらかしたんだよ？」
「いや、俺はやらかしてないって…。」
俺と元太がケンカしたのは、ちょうど3日前。
2人で出かけたとき、やたらと元太が鼻をすすっていて。最近急に涼しくなったし、風邪でも引いたんじゃないかと思った俺は、元太に「大丈夫？」とか「寒くない？」とか色々と声をかけていた。
最初は元太も普通に返事をしていたんだけど、だんだん返事が適当になってきて。俺が怒ったら、元太もブチ切れて帰ってしまったんだ。
「…それ、まつくの方が悪くね？」
「だって、風邪ひいたりしたらほんとにヤバいし…。」
たしかに少し口うるさかったかな、とは思う。でも俺は、元太の体調が心配だっただけなのに…。
「はぁ〜。」
俺は、また一つ盛大にため息をついてデスクに突っ伏した。
「…まつくは、いいやつすぎるんだよな(笑)。」
仕方ないやつ、とでも言いたげな顔で笑いながら俺の肩を叩くと、しめはそのままどこかへ行ってしまった。
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おさと(プロフ) - おもちさん» おもち様、はじめまして！コメント、とても嬉しく励みになります…！ありがとうございます！！これからも少しずつ更新してまいりますので、ぜひお付き合いのほどよろしくお願いいたします！ (2022年1月26日 16時) (
レス) id: c1210c5b99 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - はじめまして！更新ありがとうございます。密かに読ませていただいてました。2人の関係性とても素敵です。これからも更新楽しみにしています！ (2022年1月25日 21時) (レス) @page32 id: 5462cacf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2021年10月3日 10時
