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Side松倉


元太との約束の日。

俺が元太の家まで迎えに行って、そっから一緒に行くことになってたんだけど、約束の時間よりだいぶ早く元太ん家に着いてしまった。


倉「…まあ、いっか。」

元太の準備が終わってなかったら、適当に時間つぶして待てばいいし。



インターホンを押すと、案の定慌てた様子の元太が出てきた。


元「ケイ、もう来たの!?今からなんか手土産買いに行こうと思ってたのに…。」

倉「え?そんな、気遣わなくていいよ。」

元「いや、さすがに手ぶらはないだろ。…ちょっと、すぐ戻るから中で待ってて!」

そう言って、元太は俺と入れ違いに部屋を出て行こうとした。


その時だった。



元「っ…」

倉「元太!?」

急に元太が足を止めたと思ったら、壁伝いにズルズルとしゃがみこんだ。


倉「元太!どうしたの!?大丈夫?」

元「ちょっと、めま、い…」

倉「え!?めまい?どうしよう…。…と、とりあえず、中で横になろう!」


俺は元太の体を支えて、なんとか寝室まで連れて行った。めまいがひどいのか、元太は目の上に腕をのせて荒い呼吸を繰り返してる。



倉「どうしよう…。水とか、飲ませた方いいのかな、」


俺は急いでキッチンに駆け込むと、冷蔵庫を開けた。


倉「なんだ、これ…。」

冷蔵庫を開けたはいいけど、中身はほぼ空っぽ。それこそ、水くらいしか入っていない。




倉「元太…」

水をもって寝室に戻ると、元太は寝息を立てて眠っていた。


倉「なんで、気づかなかったんだよ…。」

元太の頬は、前よりだいぶ痩せている。力なくつぶやいた俺の独り言は、部屋の静寂に溶けて行った。

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おさと(プロフ) - あみさん» はじめまして。全部お読みいただけたなんて、本当に嬉しいです…!ありがとうございます!!パスワードの公開等については、まだ未定です。決定次第こちらでお知らせいたしますので、ぜひチェックしていただければ幸いです! (2021年11月6日 17時) (レス) id: c1210c5b99 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - はじめまして。最近この作品を見つけて全部読んでしまいました!来年以降も作品読みたい!って思っているんですが、パスワードはどこで公開するかお決まりですか?? (2021年11月6日 12時) (レス) @page38 id: 1126c6845a (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - 〇〇さん» こんばんは!またまた嬉しいコメントをいただき、作者とても感動しております…!本当にありがとうございます!! (2021年10月26日 22時) (レス) id: bbd9003c4a (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - 「花言葉」素敵すぎて、最後鳥肌が立ちました!! (2021年10月24日 18時) (レス) @page37 id: a3de2c8c47 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - 恵萌さん» なんて嬉しいコメント…!本当にありがとうございます!!内容に自信がなかったので、恵萌様のお言葉に救われました(´;ω;`)これからも、ぜひお読みくださると嬉しいです! (2021年10月12日 10時) (レス) id: c1210c5b99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさと | 作成日時:2021年10月2日 11時

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