○鋼の心(白×緑) ページ28
のえる×うみ
・かおり様リクエスト
・リアル設定
Side如恵留
「……くん、如恵留くん!」
ぼんやりした意識の向こうから焦った声が聞こえるのと同時に、ガクッと体が沈むような感覚に襲われる。
ハッとして顔を上げると、海人が心配そうな顔で俺の肩に手を添えていた。
如「…ごめん、寝ちゃってた。」
海「ヤバいよ、マジうとうとどころじゃなかった。座ったままぶっ倒れるかと思ったもん。」
大丈夫?具合悪いの?と、結構な勢いで海人が詰め寄ってくる。俺は、笑顔をつくってかぶりを振った。
如「大丈夫、眠いだけだよ。」
時差ボケかなー、なんて、あえてのんびりした声で言ってみる。海人はまだ何か言いたそうだったけど、ちょうどよくスタッフさんから声がかかった。
「川島さん、中村さん、スタジオまでご移動お願いします。」
お礼を言って、2人同時に立ち上がる。海人がさりげなく体を支えてくれた。
如「そんなに気遣わなくていいよ。ほんと、ただの居眠りだから(笑)。」
海「でも、」
如「海人は?もう時差ボケ大丈夫?」
海「うん。まあ、ちょっと眠いけど。」
如「日本帰ってすぐの撮影だもんね。しかも、俺と海人とか珍しい組み合わせ。」
海人の注意をそらそうとして、不自然なくらい口数が多くなる。こんな小手先の演技でごまかせるほど、海人ももう子どもじゃないってわかっているのに。
海「…ねえ、如恵留くん。」
スタジオに入る直前、深呼吸をする俺の隣に海人が並ぶ。
海「俺、いるから。隣にいるからね。」
前を向いたまま、静かに海人は言った。多分、もう海人には全部お見通しだ。かなわないな、とその横顔を見て思う。
如「…ありがとう。」
トントン、と軽く自分の胸を叩いて、俺はそのままスタジオに入った。
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麦茶(プロフ) - 返信までご丁寧にありがとうございます🥲おさと様は同じ書き手として雲の上の存在のような方だったので、おさと様に読んでいただけてるなんて感激です…!(;;)ありがとうございます!おさと様もご自分のペースで執筆頑張ってください! (2023年4月5日 0時) (レス) id: cb7d8de1c6 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - 未来さん» 未来様、コメントありがとうございます!そこまで言っていただけるなんて、嬉しいです😭こちらこそ、初期の頃から素敵なリクエストをいただき、本当にありがとうございました!!未来様の作品も、楽しみにしております! (2023年4月2日 17時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 素敵なお話を毎度毎度ありがとう御座いました!😭 (2023年4月2日 7時) (レス) id: 08c89fe430 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - おさとさん!!いつもいつも楽しいお話をありがとうございました😭私自身何度もリクエストさせて頂き、とても楽しんで読ませて頂いておりました。おさとさんの物語、全て大好きです!連載は終わってしまい凄く寂しいですが、何度も何度も読み返させて頂きます笑笑 (2023年4月2日 7時) (レス) @page50 id: 08c89fe430 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - 麦茶さん» 麦茶様、コメントありがとうございます😭とても嬉しいです、!作者の拙い話をお読みくださり、本当にありがとうございました!実は私、麦茶様のお話が大好きです…。お忙しい中とは思いますが、更新楽しみにしています!無理せず、麦茶様のペースで頑張ってください! (2023年4月1日 22時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おさと | 作成日時:2023年1月21日 19時