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Side海人
元「うっ、…あ゛、!」
動きを止めた元太の口が、大きくゆがむ。右手がワイシャツの胸のあたりをぐしゃぐしゃに握りしめた瞬間、その体がソファーから転がり落ちた。
海「…!?け、った?けん、た!」
床の上でくの字に折れている元太の体を、慌てて揺さぶる。口の形は、今まで見たことがないようないびつな形だ。何回呼び掛けても、叩いても、その形は全然変わらない。
元「…っか、はぁ、」
口の端が不自然に震えたかと思うと、元太の体からふっと力が抜けて目がうつろになる。土気色っていうのか、明らかにおかしい色に元太の顔が染まっていくのを見た瞬間、全身の肌が一気に粟立つのが分かった。
海「…だぇ、か、た、すけっ」
俺は、夢中で寝室に駆け込むと自分のスマホを手に取った。シンプルなプラスチックのケースに覆われたスマホは、何度も手から滑り落ちる。
初めて使う電話のマークのアプリを立ち上げて「119」を打ち込むと、すぐに通話中の文字が画面に浮かんだ。
―助けてください!俺の友達が急に倒れて、胸押さえてて、それで……あ、住所!住所は、東京都……
俺は、夢中で黒い画面に向かってしゃべり続けた。何の手ごたえもない時間。住所の途中でむせかえって、俺はやっと我に返った。
俺は、何をやってるんだ。発音もボリュームもおかしいらしい俺の声が、元太以外の誰かに通じたことがあったか?手話も筆談もできない状況で、助けを呼ぶなんて俺には無理だ。
自分で救急車を呼ぶことを諦めた俺は、電話を切るとまた寝室に駆け込んだ。仕事でアイディアを書きなぐるために買ったメモ帳に、住所と名前、元太の状態と俺の耳が聞こえないことを夢中で書き込む。
死なさねえ、絶対に死なさねえ。
それだけを必死に唱えながら、俺は玄関ドアを開けて裸足のままアスファルトの世界に踏み出した。
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雅 - ↓もしよろしければ書いていただけると嬉しいです。ご検討のほど宜しくお願い致します。 (2022年10月30日 21時) (レス) id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 赤が酷いトゥレットに苦しむお話。白目を剥いたり、身体が勝手に暴れたり、大きな声が出たり、意味のわからない声を出し続けたり、首振りが止まらず吐いたり。症状でストレスが溜まり、ストレスで症状が悪化する負のループ。友達も出来ず双子の黄だけが唯一の味方。 (2022年10月30日 21時) (レス) id: 7d488f5410 (このIDを非表示/違反報告)
こまち - そして貯めたお金で誕生日プレゼントを買おうとしていた。しかし何も知らない桃はその日も緑を叱る。そして翌日。プレゼントを買った緑はバイトを終え急いで帰ろうとし交通事故に遭う。病院に駆けつけた桃は冷たくなった緑と対面。全ての事実を知った桃は泣き崩れた。 (2022年10月26日 18時) (レス) id: e020254286 (このIDを非表示/違反報告)
こまち - 桃×緑(兄弟)のお話をお願いします。早くに親を亡くし2人で暮らす。弟の緑は最近夜遅くまで帰ってこず桃との関係はピリピリ。でも実は家計が苦しくても自分を養ってくれる桃のため学生の緑は複数のバイトを掛け持ち夜遅くまで働いていた。→ (2022年10月26日 18時) (レス) id: e020254286 (このIDを非表示/違反報告)
ぺえ(プロフ) - こんばんは!リクエスト失礼します🙇🏻♀️「やさしいひと」がすごく好きなので、同じ設定でまたお話書いていただきたいです!よろしくお願いします、おさと様のペースでこれからも更新頑張ってください、楽しみにしてます! (2022年10月26日 0時) (レス) id: 8c7e5fe0be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おさと | 作成日時:2022年10月16日 19時