続・タピオカ屋さんと彼氏のひかるくん (ページ27)

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「阿部。その話ちょっと詳しく…」

「あ、ひかるー！お疲れ様！」

詳しく聞かせて欲しかったタイミングで
阿部に負けない笑顔で俺を呼ぶ
Aの姿が目に映る

「今空き時間？いつものでいい？」

さらっと俺の為のドリンクを準備し始める

『Aさん、おかえりなさい。
この方が彼氏さんですよね？』

「へへっ、そう！彼氏の岩本照くん！」

「っつーか、俺
バイト雇ったこと聞いてねーけど？」

きちんと紹介してくれること
うれしくてにやけちゃうけど
少し拗ねたような事を言えば

俺のドリンクを両手で渡しながら

「ごめんね、タイミングなくて…」

上目遣いでずりーよな、ほんと。

「でも、ずっとじゃないの。
あと数日なんだ。ね、阿部くん。」

『来月から海外に留学に行くんです。
その前にやっぱりどうしても
大好きなこのお店で働きたくて…
無理言って期間限定で雇ってもらえたんです！』

「女の子のお客さんが喜んでる気がしてる。
助かってるよ、本当にありがとう」

向かい合ってにこにこ…
ちょっと妬けるけど、

あと数日なら…まぁ…

『行く前に噂の彼氏さんにも会えて
本当に良かったです！』

素直で悪い奴ではなさそうだし…まぁ…

許してやろうか…仕方ねーな。