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にっこり笑うAさんを見たら
膝の力が抜けてその場に座り込んでしまった。
「ひかるくん、手！」
細くて白い腕
小さい手のひら
ゆっくり手を出すと
勢いよく握られて
「はい、立って！
…あ、時間ある？」
ごめん、深澤さん。
佐久間、頼んだ！
「ある。
っつーか、
すげー会いたかった。」
思いがけずに招かれたAさんの部屋
何着ようとか考えてたのに
結局トレーニングの服だし
なんなら汗すげーし
髪の毛ぐちゃぐちゃだし。
そんな状態で俺、抱きしめちゃった…
「ごめん、Aさん、
俺いきなりこんな…
気持ちが先走って、その…」
いつもの香りじゃない
ふわっとした柔軟剤の香り
ふかふかのバスタオルを渡されて
「いいから、
とりあえずシャワー浴びてきて！」
「えっ！！！！！
シャ、、シャワー！？
ちょ、Aさん？えっ！！！」
そう言うと顔を赤くしたAさんが
「ばかっ！ちょっと！
なんか変なこと考えてない！？
違うから！汗！！
すっきりしてきてってこと！」
慌てながら俺を脱衣所に押し込めた。
あ、やべ。
また余裕なかった…
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作者名：kyk | 作成日時：2021年8月7日 20時
