お隣さんには敵わない

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初めまして、隣に越してきました



倉橋ゆらです







いや、おはようございます？




この時間はこんにちはかな






まぁいいや




勢いで押しちゃえ、









「…はい」





ゆら「あ、あの、と、隣に引っ越してきた者なんですが」





「あ、今出ますね」







やっぱり勢いでなんて押さなきゃ良かった



噛み噛みじゃん、ばか







てゆーか、出てきたらなんて言えばいいの？




もう1回同じこと言う？



え、どうしようまってまって






ガチャ






あ、





ゆら「えと、初めまして、倉橋ゆらと申します」






「あ、どうも」








赤いパーカーをだぼっと着て



何個かピアスがぶら下がってる




チャラくてちょっと怖そう、








ゆら「これ、つまらないものですが良ければ」






昨日の夜急いで買いに行ったお菓子


もっと面白みのある物にすれば良かった





なんか

さっきから後悔してばっかり








でも、






「あ、これ」





紙袋をチラッと覗いたお隣さんは








「これめっちゃ好きなんですよ」







ぱあっと口角をあげてそう言った









ゆら「え？」






さらに私にニコッと笑いかけて





「ありがたくいただきますね」









ゆら「え、あ、良かったです」








怖そうなんて嘘ですごめんなさい




すごく優しい方でした









これから仲良くなれるかな、

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