５つの指輪｡２【Ryousuke.Y】

第77話 ページ29

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張り詰めた空気の中で、ふいに私を指差す転校生｡

その様子を見て、隣の席の健人が立ち上がる。









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健人「誰の女か分かって指差してんの？(ﾆﾔ」

それに吊られて立ち上がる他の男子達。









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北山「やだな〜、俺はヤンキーじゃない……

だからそんなに睨まないで下さいよ｡」









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激しく視線をぶつける転校生と健人。

他の男子達からの鋭い視線｡









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北山「この子の横、席変わって貰える？」









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健人に向かって口を開く転校生は、

皆の視線をすり抜けて健人の真横に立った。









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健人「駄目、ここは俺の定位置なの｡

Aさんの横に座りたいなら……









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俺達火龍のトップ……

"涼介さんの了承を得て来い"」









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重たい空気の中、睨み合いを譲らない2人。









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北山「……一筋縄ではいかない、か。

じゃあ放課後校内案内してくれる？」









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重たい空気を破り、転校生は私の顔を覗き込む。

あ「……私ですか？」

北山「うん、君｡」









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あ「あの、どうして私が……っ!!」

転校生と、私の視線が重なる……









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北山「一目惚れって奴かな……」

私と転校生の顔の距離は数センチ。

あまりの顔の近さに、下を向いてしまう。









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クリクリした丸い目に、伊達メガネ……

顔が小さくて、アヒル口がなんともセクシーな彼｡









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健人「てめぇぇ、Aさんに近づくな!!」









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健人が転校生の肩をグイっと掴み、

私と転校生の距離を遠ざけた｡









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