甘い、甘すぎる。

#43 ページ44

in









やまだくんの隣にいた、中島裕翔くん。
やまだくんとは真逆なタイプの、爽やかイケメン…って感じ。正統派好きの女の子にはモッテモテだろうなあ。



やまだくんが、中島くんの前でああやって笑うの、俺にはされたことないから、羨ましいっていうかなんていうか…



って、何モヤモヤしてんだ







大ちゃんと中島くんと同中、か…
いつかやまだくんが中学生はどんな感じだったのか、知りたいなんて。やまだくんのこと、もっと沢山知りたい。






やまだくんも中島くんもきっとサッカーが大好きなんだろうな。好きなことを共有できるって、カッコイイ。
楽しいんだろうなあ、顔から伝わってくる。





…俺と一緒の時は、どうなんだろう。







なんて考えても無駄か…。ハア。
















．







「 すみませーん。 」


「 あ、はい！ 」


「 あの、この本探してて 」


「 その本なら…ちょっと待ってください、やまだくん！

後ろの本棚にある△△△持ってきてくれる？ 」





今日は雨のようで、部活が休みのやまだくんも当番に参加。
学年が違うから関わりが少ない分、やっぱこういう時、一緒に入れるのって嬉しいよね。




テストが近いこともあって、参考書系の本を借りてくる人が沢山いて、今日も大忙しなんだけど…あれ、よく見たらこの人、






「 持ってきました〜って、ゆーとじゃん。 うわ、勉強？」



そうそう、中島裕翔。改めて間近でみるとキラキラしてるわあ




「 あ！やまありがとう！なんだよ〜〜テスト近いんだからこういう時くらい勉強しなきゃでしょ

あ、1年の中島裕翔です。えっと… 」


「 2年の伊野尾です。伊野尾慧。よろしくね 」


「 伊野尾先輩ですね、覚えました！ またちょくちょくやまの仕事ぶりみながら顔出しますね！それじゃ！ 」


「 お、おう… 」






なんつーか、中島くんって、大ちゃんと同じ危険な匂いがプンプンしますけど…






「 すみません、アイツ、同じサッカー部で 」


「 元気だねえ、びっくりした(笑)あんなにキラキラしてるイケメンなのに 」


「 …ゆーとのこと、カッコイイって思いますか？ 」


「 ん？…あ、まあ、キラキラして爽やかだなとは思うけど 」


「 俺とどっちが良いですか？ 」








本棚の影に隠れて他の人にはバレないように、やまだくんにガッツリ手首掴まれて壁ドンもどきの状態になってるんですが、



何この状況。タスケテ、知念！








．

#44→←#42

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す