甘い、甘すぎる。

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「 …カップル沢山いんじゃねえかよ、 」









つり革に捕まって電車に揺られながら小さく一言。
失恋した俺に対するあてつけかよ、なんてただの妬みなだけ。
はー、ほんとに俺なっさけねー、(笑)









「 俺好みのイケメン、降ってこねーかなーー 」



「 心の声、漏れてます。先輩 」



「 やっ、やまだくん？！ 」









うわー、やっちゃった。
また独り言聞かれてしまったー！









「 て、てか、やまだくんってこの車両なんだね 」



「 俺、大体この時間のこの車両に乗ってます。 … 何回も先輩見かけましたけど、ずーっとニヤニヤしてました。」



「 み、見られてた 、、、めちゃくちゃ変質者じゃねーかよ俺、、 」




「 … いや、変じゃなかったです。 楽しそうで、微笑ましかった、です。 」




「 …そ、っか 」









あの時の俺、楽しかったなあ…。
終わったんだ、俺の恋。









「 …… 」









あれ、なんだよ、こんなとこで泣くつもりじゃ、









「 っごめん、俺もうここの駅だから、「 先輩 」え、やまだ、くん… っ 」









泣いてるのをやまだくんにバレたくなくて、1人で降りようとしたはずなのに、









「 ちょっ、やまだくん、手…！ 」









なんで、なんで今俺手掴まれてやまだくんと駅降りてんの …？！！









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