甘い、甘すぎる。

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「 …俺さ、さっきの聞いてわかってると思うけど、物心ついた時から同性が好き、って気づいたんだよね。いつかは好きな人に出会って、幸せになれたらいいなって思ってた。」




「 実際そんなに甘くなくて。初めて好きになった人がいて、その人にもいつか気持ちを伝えられたらなって。でも、男が男に告白したら、気持ち悪がられるに決まってるしさ、この関係性を崩すのが嫌だったんだ。だから、ずーっとこの気持ちに気づかないフリしてた。」




「 だからかな。好きな人が恋人と手を繋いでデートしてんのを見て、あ、俺には無理だって感じたんだ。」




「 失恋してから俺、両想いとか好きな人とか、いらないって決めた。好きだった人を好きじゃなくなるのなんて辛いじゃん？だから、本当の気持ちとか、そーいうの伝えたりすんの、やめた。」





「 そーですか。 」









… アレ？思ったよりも、塩対応？
俺結構気持ち吐き出したと思ったんだけどな









「 ふっ、ごめん(笑)人の恋愛なんかキョーミないよなごめんごめん(笑) 」



「 …… 」



「 はー、次の恋頑張るしかないかーっ！ 」







やまだくんのおかげで結構スッキリしたなー







「 いのお先輩って、 」



「 ん？ 」



「 笑顔、似合いますね。」




「 … っ、ありがと 」








．









そーいえば、やまだくんとこんなに話したの初めてだったなー。近寄り難いっていうか、常にモテモテで女の子に囲まれてたから話す機会失ってただけなんだけどね(笑)





割と話しやすい後輩だったなー。









『 みてー！山田くん、今部活やってる！ 』


『 ボール追いかけてる姿カッコよすぎじゃない？！ 』








へー、やまだくんってサッカー部だったんだ。







『 山田くん！スポドリあげる！ 』


「 … いらない。 」


『 えー！飲んでよー！せっかく作ったのに！ 』









ほえー、相変わらずの塩対応で、、。
それにめげないファンの子もすげーなあ。






俺、結構やまだくんにぶっちゃけた話しちゃったけど手の届かない存在の人だったんだ。
すげー楽しくて不思議な時間だったなー。









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