甘い、甘すぎる。

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「 …ふ、ふふ 、 ふはっ 、 」


「 …え、なに…？気持ち悪い、なんでそんなニヤニヤしてんの。なんかいい事でもあった？ 」


「 べっつにー。知念には関係ないし？…ふは、 っ 」


「 気持ち悪っ 」







'' …失恋の記憶、はやく俺に上書きしてください。 '' だって。


あのやまだくんがそんなこと言ってくれるなんて思ってなかったから
今すげー嬉しくて。ニヤニヤが止まんない。
嘘だとしても、冗談だとしても、すげー嬉しい。








「 …あ、山田涼介 」

「 え 」




次の授業の教室が1階にあるから、1年生の教室の前を通る。
やまだくんいないかな〜？って目が合ったりして…なんて1人で想像してたら知念がやまだくんを見つけて。



やまだくん、人気だから同級生とワイワイガヤガヤしてそうだなー、いや、クールに自分の席で本とか読んでたりして？



…なーんていう俺の想像は一瞬でひっくり返された。








だって、
















「 うわー…あの女って1年の間で結構人気だよね 」


「 へ？あ、そう、なんだ 」


「 ウチの学年でも話題になってたんだよ。可愛い子が入学してきた〜ってね。今はそんなことないけど。」


「 へ、へえ …。 」








だって、やまだくん、女の子と2人きりで話してるし。
やまだくんの顔はこっちから見れないけれど、きっと楽しそうに2人で話してんだろうな。






…なんで俺こんなに落ち込んでるんだろう。
やまだくんには、片想いしてるだけだし、別に、平気だし。







…ちがう、この胸のモヤモヤは、違う。










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