甘い、甘すぎる。

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「 …くそ 、 」





やまだくん見つける宣言してから4日目。
やまだくんを見つけた回数、4日の間で2回だけ。


…その2回は部活中のやまだくんなんだけどね。




やまだくんと会話すらも出来ていない。
大会が近くて部活が忙しいのか、図書館にも中々来れていなかった。まあ、仕方ないことなんだけどね。



、、、ちょっと寂しいって思ったり。





そういえば、俺、
やまだくんのこと、ほとんど知らない気がする。
知ってるのは、顔と名前と、あとは部活動だけ。
友達関係も、登校時間も、住んでるところも、知らない。

はー、いつかやまだくんのこと知れたらいいな。なんてね。




今日もやまだくんの姿すら見つけられないまま、一日を終えようとしている。






．





「 ……お 、 」




部活中のやまだくん、発見。
相変わらず部活中の時に見つけるんだなあ俺、、、ハハ、、









「 …見えねえ 」







うひゃー、部活してるやまだくん見てみたいって思ったけど、すげー数の女の子の量。
雲の上の人なんだなってなんか改めて感じちゃった気分。






「 …いっか、帰ろ 」



なんかひとりで勝手に虚しくなっちゃって、帰ろうとした時。




『 あ、危ない！ 』

「 え？ 」







＿＿＿バンッ！！





どこからか飛んできたサッカーボールが、咄嗟に顔を隠してた俺の手に命中。






「 い''った 〜〜〜〜 … 、 」




こんなに人がいるのになんで俺なんだよ、、ちくしょう。





『 いのおちゃん？！うわー、ごめん、大丈夫？ 』


「 へ？、、あ、うん。大丈夫 」


『 うわー、サッカー部？痛そう〜〜 』


『 男の人でも痛いよね、うわあ、可哀想に 』




どうやら蹴った本人と見られる人は俺と同クラだったらしい。
色々あるとめんどくさいし、視線とか浴びるの得意じゃないからさっさと話丸めて帰ろうとしたんだけど……




「 大丈夫じゃないです。 」


「 へ？、、うわっ、！ 」


「 …ケガを甘く見ないでください。」


「 やっ、やまだくん？！ 」





、、、あれ、なんかこの感じ経験したことある。
もしかして、、、これがデジャヴっていうやつ？









なんでまた、俺やまだくんに手掴まれてんの？！！









．

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