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ミミック ページ43

ミミックという組織が海外から此のヨコハマにやってきた。なんとも、その首領がとても厄介な異能力を持ってるらしい。その異能力は『狭き門』未来予知の能力で、織田作と同じ異能力だった。

其のような異能力に対抗できるのは織田作だけ。そして異能力の特異点……
太宰は目を閉じる。思考がくるくると回る。これらが暗示すること。目的。そして‘黒幕’。何もかもが予測し、視えてしまい、判ってしまう此の頭脳。此の浮き世をつまらなくさせている忌まわしきモノ。
……これらが何を意味しているのかが大体判ってきた。

「此の侭だと、織田作が危ない……」
暗い表情、瞳、そして声で呟く。其の台詞には絶望しか感じられない。
今なら、此の未来を変えれるのだろうか。‘君が居なくなってしまう世界’を変えることは不可能だろうか。
「織田作……!」
居場所なら判った。

___

「遅かった……!!」
太宰は絶望した。其の瞳には燃え上がる炎が映っていた。織田作の大切にしてきた子供達が死んだのだ。
太宰はキョロキョロと織田作を探す。
織田作は下を向いていた。

「織田作……」
「……太宰か」
表情は読み取れなかった。
「……君が何を考えてるか判るよ。でもやめるんだ。そんなことをしても」「子供達は帰ってこない」
相変わらず表情が読み取れない。
「……俺は小説家になりたかった。だが、其れももう終わった。資格は無くなってしまった。今の望みは、一つだけだ」
下を向いた侭歩き出す。

「織田作!!」
織田作の腕を掴もうとした。だけど掴めなかった。いいのか?此れで。もう、‘会えないかもしれない’というのに。だが、どう止めたって無駄だった。織田作からは決意と絶望で満ち溢れ、自分が止めたってどうにもならない。
かつて、ミミック兵が向ける銃口に近づいた時。彼が止めようと手を伸ばしていたのを知っていた。もし、自分が織田作の言い分をしっかり聞いてれば彼を救えたのかと思い始めた。

彼が自分に手を伸ばした時と、自分が彼に手を伸ばした時。偶然かのように何処か境遇が似ていたのだから。

「すまない……織田作……A……。私は誰も守れない最低な人だ」
此の時、太宰はもう既に気付いてしまっていたのだろう。此の事件の黒幕、動機、そして。

彼はもう助からないことを。

__
字数、話数の問題でかなりカット……すみません

人を救う側→←当たり前



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鏡音ののり - 控えめに言って神です! (2019年3月22日 8時) (レス) id: 9f03a4e99e (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 続きが読みたいです! (2018年7月14日 23時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 気長に待ちます← 高校合格おめでとう御座います! (2018年4月29日 19時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
燈火@トモシビ(プロフ) - 受験お疲れ様でした。これからの展開、すごく楽しみです! (2018年3月17日 18時) (レス) id: 8eb3f635ae (このIDを非表示/違反報告)
れいか(プロフ) - 頑張ってください!応援してます! (2017年10月10日 1時) (レス) id: 95ec296d00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆんゆん | 作者ホームページ:http://touch.pixiv.net/member.php?id=17622667  
作成日時:2017年5月3日 12時

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