食事 ページ5
「そうか…君が…」
Aの手を握り乍太宰が云う。
「私は…君の旦那さんとなる人だよ」
此の一言でAの思考は停止する。此の人が…?私の結婚相手?と。
「貴方が私の…」
「そう。ポートマフィア幹部の太宰治だよ」
ポートマフィア幹部と聞いて、Aの身体は震えてしまう。結婚したらAを奴 隷のように扱うのか。束縛してAを閉じ込めるのか。色々な不安が生まれる。
「大丈夫。君に嫌なことなんてしない。傷一つつけたりしないよ」
太宰の包帯まみれの優しい手でAの頭を撫でる。Aはなんとなくだが安心した。
「行こう?君のお父様や首領が待ってる」
太宰は先程Aの頭を撫でていた手で手を差し伸べた。
「はい…」
二人は手を繋いで二つの組織の長の元へ向かった。
ーーー
「やぁ。太宰君…君が『オーラン』の長、桜木殿の娘の(夢主)君か」
ポートマフィアの首領森鴎外はニコニコし乍二人を見た。
「出逢って直ぐに手を繋ぐなんて…本当に仲がいいね」
「森殿。娘を宜しく頼みます。」
「勿論ですよ、桜木殿」
マフィアの首領とオーランの首領が微笑み乍会談していた。如何やら、同盟関係は至って良好らしい。
「却説…A君」
森がAに向かい合った。
「君は、今日から太宰君の妻となりポートマフィアの構成員となる」
肘をつき乍森はAに説明する。Aが不安で怯えているのに気づいた太宰は、隣に座っていた為背中をゆっくりとさすってあげた。
「太宰君は私の息子同然だ。これからも宜しく頼むよ」
そう森は云ったが、Aには不安しかなかった。自分は上手くできるのだろうか。自分が失敗したらポートマフィアとオーランの関係が絶望的になる。そうなったら責任は全部自分だ、と心の中でぐるぐると負の感情が渦巻く。
「君に殺しの任務は与えないよ。聞くと、君は異能力を持っていなく人を殺したことがないそうじゃないか」
Aは森に事実の事を云われ、泣きそうになる。
「太宰君は生活リズムが悪くてね…其れを少しでも改善させて欲しい…元町医者としてね」
「首領。其の様なことは云わないでください」
森が困った様に云うと太宰が素早く突っ込む。途中、「酷い…」と森が呟いたのは云うまでもない。
344人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鏡音ののり - 控えめに言って神です! (2019年3月22日 8時) (レス) id: 9f03a4e99e (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 続きが読みたいです! (2018年7月14日 23時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 気長に待ちます← 高校合格おめでとう御座います! (2018年4月29日 19時) (レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
燈火@トモシビ(プロフ) - 受験お疲れ様でした。これからの展開、すごく楽しみです! (2018年3月17日 18時) (レス) id: 8eb3f635ae (このIDを非表示/違反報告)
れいか(プロフ) - 頑張ってください!応援してます! (2017年10月10日 1時) (レス) id: 95ec296d00 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆんゆん | 作者ホームページ:http://touch.pixiv.net/member.php?id=17622667
作成日時:2017年5月3日 12時