檸檬_23 ページ23
、
神「ん…」
部屋の窓から差し込む光で、目が覚めた。
先輩は、その光に照らされて
窓の側で、寂しげに佇んでいた。
神「……………先輩」
声を掛けようか迷ったけど、
不意に抱き締めたい衝動に駆られて
後ろからその小さな体を抱き締める。
A「とも……」
先輩はどこか遠くを見ていて、
何を見ているのかは、わからなかった。
A「なんか、嫌になっちゃった。
なにもかも」
俺の手握って、そう呟いた先輩は、
とても小さく、
そして何よりきれいだった。
神「そんなこと、言うなや」
嫌になった?なにもかも?
先輩は、昨日のことを忘れたいん?
無かったことに、するん?
A「とも、私
絶対帰ってくるから、
絶対、とものとこに帰ってくるから、
待っててくれる…?」
ぽつんと、先輩の目から涙が零れて、
その雫を、太陽の光が反射していた。
神「言うたやろ、待ってるって。
2年でも、10年でも
俺は先輩しか考えられへんから。」
しっかりと先輩の目を見て言うと、
ごめん、って呟いた。
神「ごめん、やなくて
ありがとう、やろ?」
先輩の目から溢れ出す涙を指で拭って、
微笑んでみせる。
信じてるから、先輩のこと。
絶対、俺のとこに戻ってきてくれる、って。
A「そ、だね。
ありがとう、とも」
先輩が今日初めて、笑顔を見せてくれた。
泣き笑いのようなその笑顔は、
俺の心を締め付けた。
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まおまお(プロフ) - @ゆぅりさん» もう、泣けてきます(涙)もちろんです!ずっとずっと応援してます!!! (2015年8月30日 23時) (レス) id: 6c7081e5e6 (このIDを非表示/違反報告)
@ゆぅり(プロフ) - まおまおさん» もう既になってますよ!よろしければこれからも応援よろしくお願いします(*´∀`*) (2015年8月30日 23時) (レス) id: 56ccbf250a (このIDを非表示/違反報告)
まおまお(プロフ) - @ゆぅりさん» きゃあ[壁]‥*)私もゆぅりさん大好きです!!!公式ファンの一号目指して頑張ります! (2015年8月30日 23時) (レス) id: 6c7081e5e6 (このIDを非表示/違反報告)
@ゆぅり(プロフ) - まおまおさん» もう本当、まおまおさん大好きです!(やめとけ)新作は、明日までには発表します!待っててください♪ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 56ccbf250a (このIDを非表示/違反報告)
@ゆぅり(プロフ) - レイさん» こういう感じの小説っていいですよね〜ただの自己満足的な感じになってしまったんですが…最後の再会するところが一番書きたかったので、そう言ってもらえて嬉しいです。 (2015年8月30日 23時) (レス) id: 56ccbf250a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@ゆぅり | 作成日時:2015年8月27日 20時