檸檬。

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、






＿＿＿＿＿＿＿＿私、留学するんだって









涙を流していた先輩が、突然呟いた。







ポツリ、発した言葉は







俺の胸に突き刺さった。







A「ごめん、とも。






私、ともが好き……」








まだ留学のことも理解出来ひんのに、







やっと聞けた先輩の好きに、戸惑う。







神「ま、待ってや、







留学って、どのくらいなん？」







ここまでは長かった。







いろんなことがあった。







やっと、お互いが通じ合ったのに







また、先輩は離れて行くん？







A「２年、くらい」







さっきから目が合わない。







＿＿＿＿＿＿＿＿泣いてんの？







先輩が離れて行くのが嫌で。






俺の居ない世界に行ってしまうのが、





とてつもなく怖かった。









俺自身、安心したくて。







先輩に、触れたくて。







その華奢な体を、包む。







A「とも………っ」







俺の肩に、しがみつく。







もういっそ、このまま＿＿＿＿＿＿＿＿







神「………………先輩、






俺、待ってるから。







俺のパートナーは、先輩以外考えられへんし






２年でも、10年でも、ずっと待ってるから。」







うん、うんって何度も頷く。






その度に、雫が俺の肩を伝う。







俺らなら、大丈夫。







根拠は無いけど、そう言い切れる。







神「先輩、







最後に、先輩を感じたい。







あかん……？」









もっともっと先輩に触れたい。







先輩を、一番近くで





直に感じたい。









A「……………うん、」







先輩の答えは、yesだった。

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