檸檬。

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、









意を決して、先輩の家のインターフォンを鳴らす。






ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ、って乾いた音が、部屋に響いてるのがわかる。









その後何度押しても、先輩は出なかった。






避けられてるのかもしれない。







でもすぐにそれはない、と思った。







先輩のことやから、







俺が来たってわかったらすぐ







飛び付いてくるやろ。







俺の、身勝手な妄想かもしれへんけど。








何度押しても応対のない部屋に向かって








はぁ、と意味のない溜め息ついて。







先輩の行きそうなとこ探してみよ、って






扉から離れようとしたとき、









と、もって







彼女だけが呼ぶ、俺のあだ名。







その愛しい声で、俺を、呼んで







すぐさま駆け出そうとする。







神「ちょ、先輩……っ」







必死に俺から逃げようとする先輩を追いかける。







聞きたいこと、いっぱいあんねん。






確かめたいことも、いっぱい。









なぁっ、逃げんなや…………！







A「あ………っ」







先輩の腕掴んで、







いつかの時のように、抱き寄せる。







A「とっ、ともっ





やだ…っ「やだ、やないやろ？」









息切れしてる先輩、さすって落ち着かせる。








A「なんでっ





なんで来たの…っ」









って先輩が問うから。







俺はいつでも本音で答える。








神「先輩に、会いたかったからに決まってるやん、」









やっと、掴まえた

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