檸檬。

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、





急いで荷物を整理して、学校を飛び出す。









好きだった、と言う先輩の言葉を信じて。






先輩と一緒にクレープを食べた日の記憶を辿る。









途切れ途切れでも、覚えてる。







先輩が俺の手を引いて、家に連れていった道。









周りの景色で、見覚えのある道を通る。









あの家。







先輩には到底合わない雰囲気。









でも、あれが本当の先輩の心の色やったんやね。








気づいてあげれんかった。







俺が一番、側にいたのに。









先輩のこと、何も理解出来とらんかった。






いくら、近くても







いくら、触れ合っても。







それはうわべだけやった。







誰より儚くて、







誰より綺麗で







誰より脆い。









そんな人支えられんの、俺しかおらんやろ。









先輩のマンションに着いて、







この間と同じように、エレベーターの7のボタンを押す。









先輩、今回は絶対逃げんでな、








俺も逃げんから。

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