ただの幼馴染【urt】×ねこかや ページ9
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週の真ん中なんて大嫌い。
まだ二日も残ってるって考えた途端に憂鬱すぎてベッドにダイブしたくなっちゃうし。それに時間割が地獄だし。数学2時間連続でやるとか正気か？華の女子高生ってこんなに辛い授業を乗り越えた先にあるの？
まあそんな気持ちの事情により、水曜日は早く帰ってお昼寝したい。
後ろの黒板を見て、一応掃除かどうかを確認する。昨日のメンバーから考えると私は掃除じゃないはずだけど……。そんなことを考えながらさらっと目を通して＿＿＿＿＿＿私は固まった。
え、噓。
私、掃除じゃん。
見事なまでに理科室掃除の欄に私の出席番号が書かれていた。何回見ても書いてある数字は変わらない。そしていつも変わってくれる友達も今日は掃除だ、本格的に逃げ場はない。
ま、まあ、掃除なんてサボってもいいよね。理科室担当の先生緩いし、一日くらいお掃除しなくたって……。
「だめだろ」
「げっ、浦田じゃん……」
私の心を読んだかのようなタイミングで話しかけてきたのは、クラスメートで幼馴染のうらた。真面目なときもありながら、でもふざけて場を和ませる天才。そんなあいつに救われたときもあったけど、基本的にはただのお節介な友達である。
今だってほら、帰ろうとしてる私を呼び止めて掃除に行けって言ってるわけだし。お前は私のオカンか？
「黙って帰り支度しないの」
「いやだ、水曜日だけはさっさと帰りたい」
「理科室掃除担当の先生って今年の俺らの理科の教師じゃん」
「どうした急に」
「Aって理科は赤点ギリギリなんじゃなかったけ」
「……そうだね」
とりあえず話はさえぎらずに相槌を打つけど、さりげなく酷いことを言ってるよね。あいつ。
「ここで掃除さぼったら、理科の成績にも響くと思うんだよね」
「…………」
なるほど、そういう戦法か。
「まあテストで赤点とらないくらいの点数取れる自信があるならいいと思うけどね」
「…………」
「でも次のテストの範囲難しいしなー。Aもこの前死にそうな顔してなかったけ」
「…………」
「今は序章の序章でこれから更に難しくなるみたいだけど」
「……掃除やればいいんでしょ、やれば」
「そういうこと。えらいえらい」
なんか嵌められた感否めなくない？一回言ったからには最後まで掃除するけどさぁ……。
声を大にして言いたいことがある。
やっぱり帰りたい。
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スピカ(プロフ) - わぁ、好きな作者さんがこんなに・・・！ (2021年5月5日 13時) (
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