７４ページ ページ24
.
わたしは八重の隣に座って、一旦周りを見渡した。
……降谷くんと明日香ちゃん、一緒に看板の色を塗ってるんだ。
やっぱり、二人は付き合っちゃったのかな……
きっと、降谷くんと並ぶのは明日香ちゃんみたいな可愛い子なんだ。
二人の姿をみて泣きそうだったけど、ぐっ…と涙を堪えた。
「さて、話を聞かせてもらおうか」
隣に座ってる八重がわたしを見て言う。
結乃ちゃんも気づいたら隣にいた。
わたしは二人の顔を見て、二人にしか聞こえない声で「ここじゃ言えない」と言った。
「そっかそっか、じゃあ、放課後聞いてもいい？」
「うん……」
「Aちゃんが帰ってきた時、わたしびっくりしたんだからね」
結乃ちゃんがそういいながら、わたしの頭を撫でた。
……わたし、いい友達持ったなあ。
オリエンテーションの班があの班で良かった……
*
ぼーっとしてると放課後になってしまった。
今日は、ぼーっとしてること多いような気がする。
「さ、A行くよ！」
「え！あ、はい」
結乃ちゃんがわたしのカバンを持って、八重はわたしの事を立ち上げて引っ張る。
「ど、どこ行くの？」
「内緒！」
八重が振り返りそう言った。
まあ、内緒って言っても、多分、駅前のカフェとかなんだろうけど。
なんて思ってたら、案の定連れていかれたのは、駅前のカフェ。
「今日は、Aの分はわたしの奢りだよ」
結乃ちゃんがわたしを見てにこやかにそう言った。
わたしを慰めるためにきっと……
とりあえず、飲み物を頼んで二人の顔を見る。
「あのね……」
と、今日、階段の踊り場での話と渡り廊下の手洗い場の所で景光くんに再び告白された話を二人にした。
「で、諸伏にはなんて言うの？」
「わかんない……。だって、これではい。って言ったら利用しちゃう形になっちゃう」
「でも、Aちゃん。迷ってるんでしょ？ そのまま、付き合ってみるのも、手だと思うなあ。」
付き合ってる内に、好きになる可能性もあるでしょ？と結乃ちゃんは言葉を続けた。
付き合ってる内に、好きになる。か……
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 371人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キャラメル(プロフ) - 完結おめでとうございます！！もう大好きです!新作たのしんできますっ！これからも頑張ってください(^^♪ (2020年6月5日 18時) (
レス) id: b8ac5a9a04 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 完結お疲れ様ですっ！では新作行ってきます！！ (2020年6月3日 23時) (レス) id: e10e6d9ba2 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - うわぁぁあ！！諸伏endお疲れ様です！！とても面白くてドキドキしました！推しが尊い！他の作品と応援しています！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
天雪(プロフ) - うぉぉ！諸伏endおめでとうございます！ほかの作品も応援してます！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
スコッチ - おんなじパスワードで小説を作りたいんですけどどうすればいいですか (2020年5月27日 1時) (レス) id: 38b46500a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜凛 | 作成日時：2020年5月17日 20時
