ツンデレ上司のおとしかたいち (ページ30)

今日:31 hit、昨日:24 hit、合計:45,612 hit

　・ページ30

・

なんでもない1週間が過ぎて、今日はAと出かける日。

5年もそばにいて、Aとどっか行くんはこれが初めて。

杉沢「たいせー！！」

福本「うぉっ、今日はご機嫌やな」

杉沢「だって同期とサシだよ？色々愚痴聞いてもらおーかななんて。」

福本「ふは(笑)そーいや彼氏に言うたん？」

杉沢「あぁ、誠也に言ったら『大晴先輩俺のAとらんといてください』だって」

福本「嫌なマウントやな、俺のなんて」

杉沢「まぁ許可取ってるから大丈夫っしょ」

福本「昔からそういうとこ適当やな」

杉沢「大雑把って言ってくれない？」

福本「それ自分へのフォローなん？貶してない？」

杉沢「いーからもう、今日はとことん付き合わずぞ」

平然と助手席に乗り込むAに、一瞬ドキッとした。

お前の綺麗な横顔、今だけ独占してええの？

ころころと変わるその表情、俺だけが見てええの？

…あかん、メンヘラやん。

キリキリと痛む心を宥め、慎重にアクセルを踏んだ。