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・ 末澤side
そろそろ、腹を括らなあかん。
ある日ふと、頭に浮かんだ。
2年もの間じれったい片思いして、今ようやっと距離が近づいて。
早いとこ気持ちを伝えな、また遠くに行ってしまいそうな気がして。
こんな時にこじけんに相談したいが、生憎の出張。
それなら、ともう1人の同期の所へ向かった。
正門 「 お、誠也くんどないしたん 」
末澤 「 んー、相談。」
こいつは同期の正門。こじけん、俺、正門の3人でよく一緒に出かけたりもする仲。
親身になって話聞いてくれて、優しいやつ。
正門 「 珍しいな、誠也くんが相談って 」
末澤 「 まあな。俺もいっちょ前に悩み事はあるねんで 」
正門 「 で、なんやなんや、聞かせて 」
末澤 「 まずさ、正門なら好きな人に告白するってなったらいつ言う？ 」
正門 「 また難しい質問やな、んー、すぐ言う。 」
末澤 「 どうして？ 」
正門 「 もたもたしてたら取られるかもやん。はよ自分のもんにしとかな。 」
末澤 「 うわ、さすがモテ男 」
正門 「 うるさいて(笑) 」
末澤 「 俺さぁ、今好きな人おるの。最近距離縮まってんなーって思うんやけど、 」
正門 「 ついに誠也くんにも春か 」
末澤 「 やかましいねん。…それで、まあ気持ち伝えた方がええんかなって。 」
正門 「 うーん……もういっその事今日飯誘って行ってきい。 」
末澤 「 は!?早いって！ 」
正門 「 早い方がええの。ほら。行ってこいって 」
末澤 「 もう…… 」
◆
末澤 「 あのぉ、杉沢、先輩 」
杉沢 「 なに、どした 」
末澤 「 今日空いてます？ 」
杉沢 「 空いてるけど 」
末澤 「 俺奢るんでご飯行きません？ 」
杉沢 「 いいけど。じゃあ仕事終わったら言って。 」
末澤 「 了解です 」
今から俺の、一世一代の告白作戦がはじまる。
そう腹を括って、パソコンの画面を睨んだ。
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作者名：鈴川ゆら | 作成日時：2023年1月20日 21時
