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・ 杉沢side
杉沢 「 あ、誠也くん、 」
末澤 「 はい、どないしました？ 」
杉沢 「 お手伝い、頼みたくて。 」
末澤 「 はいはい、なんでしょう 」
杉沢 「 倉庫から〇〇と△△、取ってきてって。1人じゃ無理だから。 」
末澤 「 はぁい 」
本当なら1人で十分なんだけど。つい、お願いしちゃった。
少しでも話せたことが嬉しくて。
初めての体験で、心が踊る。
もうどうにかなりそう。
◆
杉沢 「 あっ、たけど 」
末澤 「 待ってください、俺取れます 」
そう言って背伸びをし出す誠也くん。
あとちょっとなんだけど、ギリギリ届いてない。
杉沢 「 ……誠也くん 」
末澤 「 待って！！！後ちょっとで届くねん！！！ 」
満身創痍すぎて関西弁出ちゃってるよ。
ジャンプまでして、やっと届いた箱。
末澤 「 ぜぇ、ぜぇ、ほら、取れましたよ、 」
杉沢 「 よく頑張ったじゃん。てかそんな疲れるの？ 」
末澤 「 思ったより(笑) 」
杉沢 「 なんでもいーけど、ありがと。 」
誠也くんは163cm、私は170cm。
どうやっても届かなさそうなのに。
末澤 「 ちょっと、見下ろさんといてください。悲しくなる 」
杉沢 「 わぁごめん 」
末澤 「 棒読みですよ、 」
杉沢 「 ふは(笑)、ごめんって。 」
末澤 「 ひどい先輩。 」
その日の誠也くんは、何を話すにしてもむすっとしてました。
ちょっとイジりすぎたかな？(笑)
でもかっこよかったよ、ってのは秘密。
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作者名：鈴川ゆら | 作成日時：2023年1月20日 21時
