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・ 福本side
5年間、ずっとAのことだけ見てた。
振り向いてくれると信じて、ずっとそばに居た。
こんなに尽くして、一緒にいたのに、
今まさにAの気持ちが傾いてんのは後輩で。
言ってしまえば、たかだか2年しか居ないのに、
そう大人気ない嫉妬だってした。
デレるAは俺にだけ見せて欲しかった。
でももうそんな気持ちも届かないから。
精一杯の、俺に出来る応援をするよ。
「 ずっと、ずーっと、好きやったで。 」
・ 白鳥side
Aちゃんは、不器用だから。
私がいなきゃ、つい空回ったり、頑張りすぎちゃったり。
良い意味で、子供なんだよね。
だから私は親友として、最大級の幸せをプレゼントしたい。
5年前、あんなに緊張して震えてた同期が。
今では職場のエースやってて、後輩を指導してる。
かっこいいし、ちょっぴり羨ましい。
意外と鈍感なAちゃんの事だから、
末澤くんが、2年もAちゃんのこと好きだったって、気づいてないんだろうなぁ。
そんな所が、私の好きなところ。
「 Aちゃん、だいすき。一生そばに居るからね。 」
・ 杉沢side
心のどこかに必ず、誠也くんがいる。
でもそれは不思議なことではなくて、いつもの事。
ふとした時に、浮かんでくる。そんな感じ。
今何してるのかな、困ってないかな、とか。
それは多分、『 先輩 』としての世話焼きじゃなくて。
隣にいると、安心して、楽しくて、素の自分が出せる。
そんな人が、誠也くん。
遊ちゃんや大晴に対してとは違う気持ち。
これが、好きっていう感情なんだね。
ああ、神様。
私は初めて、恋をしました。
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作者名：鈴川ゆら | 作成日時：2023年1月20日 21時
