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「Aーー!!」
「おー!」
マイキーの祖父ことおじいに呼ばれ、広間に頼まれたタオルを持って入る。
「これで足りるか―?」
「おう」と「手伝え」と返事をもらっておじいの近くに行く。
そこには着付け真っ最中のエマがいる。
「Aー、ちょっと髪抑えてて―」
「はいはい」
右肩にタオルを複数枚かけて、左手でエマの髪を抑えとく。
「エマ、簪の位置ちょっとずれてる」
「えー!嘘ー!?」
「一旦とるぞ、このままやると変なとこに行く」
肩からタオルが消えていきながら、エマに髪型セットの指摘をしていく。
エマの髪型のセットが終わり、簪を付けていく。
「あれ?この簪持ってないよ?」
「ワンポイントのおまけ」
そう言って、髪型が崩れないように撫で、俺を呼んだおじいのとこに行く。
「マイキーとドラケンの髪型セット頼んだ―」
「…はーい!」
エマが着付け終わる頃にはマイキーとドラケンの着付けもある程度終わっていた。
「エマ―!!」
遠くでドラケンがエマを呼び、「今行くー!!」と返事しながら広間を出た。
「………元気だなぁ」
そう呟けば、腹を絞められた。
「年寄り臭いこと言うんじゃない」
「………ハハ」
着付けが終われば、エマの所に行くが、空いてなかったのでドラケンにしてもらう。
「いつものでいーか?」
「おー」
「マイキー、動かないで!!」
「エマ、痛いっ!」
なんだかんだで準備を終え、初詣に向かう。
先に参拝をしようと列に並ぼうとした時だった。
「待ってー、オレの絵馬あああ!」
そう叫びながらこちらに向かってくるタケミチがいた。
「オレのエマ?」
エマと絵馬を聞き間違えてるようだ。
「オレの
「おっ、タケミっち」
「「オレのエマ」ってコレ?」
いつの間にか拾っていたマイキーの手にタケミチの絵馬があった。
「あ――――――!!」
「返してください!!」
「うん、必死だね」
「ハイ!落ちてたんだよ」
マイキーがタケミチに絵馬を渡そうとすると、急に周りが歓声を上げる。
時間だ。
「年が明けるまであと10秒!」
「みんな飛ぶぞぉ」
「え?え?」
『3!!』
『2!!』
『1!!』
『ハッピーニューイヤー!!!!』
今年も良い年になりますように…。
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作者名：倖那 | 作成日時：2021年10月21日 20時
