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化粧なんかしたの、いつぶりだろう。
以前、テヒョンと付き合っている頃は割とおしゃれは好きだった、彼のセンスはとても良かったし、何より彼は何を着ても様になってた。
「A、かわいいね」
そうやって笑ってくれるのが嬉しくて手間のかかる支度も楽しかった。
けれど、イラストの制作会社に入ってからというもの、日々のストレスと睡眠不足、それに機械のように働き続ける同僚たちとの毎日にかまけて顔なんかマスクで隠せばいいし髪は雑にまとめてしまえばいいや、なんていう手抜きな女になってしまった。
当然家に引きこもっている今は毎日すっぴん。
久しぶりに化粧をし終えると鏡に映った私はなんだか少し気合が入りすぎている気がして、メイク落としを手に取ってまた始めからやり直したのだった。
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外に出ると久しぶりの眩しい朝の光に目が眩んだ。
鳥のさえずりさえうるさく感じてしまう。
『あっつい、、、』
街の活気にたじろぎながらズルズルと重い足を引きずりながら駅への道を歩く。
ピッ、という自動改札の音も私を威嚇しているような、そんな気持ち、
何度か電車を乗り継ぎ辿り着いたのは仁寺洞にあるギャラリー、数人が外で数人がコーヒーを飲みながら談笑している。
脇をすり抜け少し重たいドアを開ける。
広くはないけど、白を基調としたシンプルな打ちっぱなしの空間で清潔感がある、なんだかテヒョンも好きそうだ。
なんて、また私は彼の事を考えてしまうんだ。
空間の壁3面が四季折々の花の画で彩られている。
まだ花開く前の桜、深い群青の紫陽花、夏の日を浴びた向日葵、今にも香ってきそうな晩秋の金木犀、寒い冬を耐え抜いて咲いた梅の花。
そのどれもが瑞々しくてかなり繊細な水と絵具のバランスでないと生まれない色彩。
「来たんだ、」
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侑(プロフ) - 凄く良かったです。胸にぐっとくるものがありました。何回も読みます！凄く良かったです。ありがとうございます (2021年11月21日 16時) (
レス) @page15 id: d2a12512fd (このIDを非表示/違反報告)
ぺち(プロフ) - あるたさん» 嬉しいコメント本当にありがとうございます、、！！励みになります~~~！ (2021年8月14日 20時) (レス) id: 964b2b3787 (このIDを非表示/違反報告)
あるた(プロフ) - すごい好きです！！もっと伸びてほしいなあ、、笑 (2021年8月10日 13時) (レス) id: 501b064604 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺち | 作成日時：2020年8月14日 16時
