【歌い手】私の全てを受け入れて。ver.A【大型コラボ】 (ページ28)

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【luz】獣は私じゃなかった。/白雨ページ28

※夢主ちゃん人外設定ありの為ご注意ください。

私にはご主人様がいる。

ご主人様は優しい。捨てられていた私を拾い育ててくれて、白絹の服や装飾の施された綺麗な衣服を着せてくださる。

私はそんなご主人様が大好きだ。

昔は自分に生えた猫ミックスの獣耳も尾も大嫌いだったけれど、ご主人様が「綺麗やで」と褒めてくれるから好きになった。

ご主人様が好きな物はなんでも好きになれるのだ。

「んー……いい匂い……」

「や、ぅ……ご主人様、くすぐったいです……」

首筋に顔を埋めていたご主人様が顔を上げて、次に刺激を与えだしたのは耳だった。

耳朶を甘噛みされ、中に舌を入れられて自分の中にご主人様が侵入してくるような感覚に腰が疼く。

教育といったものを丸っきり受けた事の無い私には分からないけれど、これはご主人様を癒す為のお仕事なんだそう。

こんな事でご主人様を癒す事が出来るのなら頑張らなければ……！！

「ふふ、Aはかわええなぁ……猫のお姫様みたいや」

「っ、獣人相手に言い過ぎですっ！私なんかよりもご主人様の方が何倍も美しいのです！！」

「ほんまの事なんやけどなぁ」

背から上品な笑い声が聞こえて、再び首筋にねっとりとした感覚が戻った。

う、くすぐったい……っ

「ひ、ぁ……」

首元から顔を上げて、耳を散々な程に舐り、片方の手は感覚の集中している為に敏感な獣耳を撫ででいる。それだけでどうしようもないくらい、頭が真っ白になった。

獣耳とは違う、殆ど聴力のない人間の耳は敏感じゃないはずなのに、ご主人様に触られると何故かそこだけ熱を持って熱くなる。熱くなって、少し触られただけでも反応してしまうのだから不思議だ。

そして、この行為を続けるご主人様が満足した頃には、私はすっかり逆上せてしまっていた。

顔にまで登った熱に浮かされて、ぐったりとしたままご主人様に体を預けて「大丈夫……？」と心配そうに眉を八の字に歪めた彼に、ただ大丈夫だという事を伝えたくて微笑む。

ふっと降りかかった眠気に、目を閉じると遠くでご主人様の柔らかい声が聞こえた気がした。

「……ふふ、おやすみ」