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you ページ48

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ステージの上でキーボードを前に立っているのは、確かにユンギさんだった。


周りの観客はストリートライブで話題の彼に気づき、歓声をあげていた。


私は驚きのあまり、それをただ見つめることしかできなかった。



ユンギさんは何も言わずに、キーボードを弾き始めた。

イントロの開始とともに、観客の声が静まる。
たくさんの人が居るホールで響く彼の歌声は、街で聴くそれとも、CDにレコーディングされたそれともまた違って、ひどく幻想的に感じた。

離れたところかれでも確認できるほど白い彼の手が、見慣れたキーボードの上を流れるように動く。


ユンギさんは以前私に少し聴かせてくれた新曲は演奏せずに、いつもの二曲をフルで演奏した。


演奏が終わると、静かだった聴衆が声を上げる。


初めて彼の曲を聴いた人も、聴いたことがある人も皆、彼の音楽に感動しているようだった。

私もその一人だった。

スタンディングオベーションとともに、そのイベントの幕が下りた。





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作者名:yurameku | 作成日時:2020年6月29日 15時

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