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日程を決めてユンギさんとカトクを交換した。

前日に「駅前に10時でいいか」というメッセージが来たので、「大丈夫です」と送信した。

前夜は動悸が激しくて、なかなか眠りにつくことができなかった。
緊張して眠れないなんて、大学入試以来かもしれない。




デート当日、私は普段よりお洒落していった。ミニ丈のスカートは攻めすぎてる気がして、おろしたての膝下めで丈があるワンピースにした。


家の洗面所で最終確認をしていると、それを見かけた母に「今日のAちゃんとっても可愛い!」と言われたので、そこまで本気出しているように見えるかな、と少し不安になった。

しかし待ち合わせの時間にぎりぎりだったので、そのまま家を出た。





指定された場所に着くと、駅前は人が多くてなかなかユンギさんを見つけることができなかった。
かなり遅刻寸前の時間に家を出たはずなので、もうユンギさんも到着しているだろうと思っていたのだけれど。

あれ、もしかしてまだ来てないのかな、と思い時計を確認していると正面にいた男性に声を掛けられた。


「イムA」


名前を呼ばれ顔を上げると、そこには、


「ゆ、ユンギさん」


待ち合わせていた彼がいた。


何故すぐ目の前に居たのに声を掛けられるまで気付かなかったかというと、いつもと彼の服装が違うからだった。



いや、ちょっと。



普段から黒しか着ないユンギさんは、確かに今日も黒色コーデなんだけど、明らかにいつもよりオシャレだった。
普段は黒Tシャツに黒スキニー黒いキャップに身を包んでいるのだけれど。




待ってください。なんですかその、若干胸がはだけたブラウスは。





第二ボタンまで開かれた黒いブラウスの胸元から、ユンギさんの真っ白な鎖骨が見える。

長袖のそれを腕まくりし、男を感じさせる筋肉質な腕が見える。そして手首にはシルバーのブレスレットと腕時計。

ベルトでしっかりと強調されたウエスト、若干短めのスキニーから見えるこれまた白いくるぶし。




色んな感情が爆発して、私の口から出たのは、





「か、かっこよすぎる」





の一言だけ。







自分の語彙力のなさに嫌気が差した。




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作者名:yurameku | 作成日時:2020年6月29日 15時

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