ウンミョン(original yoongi) (ページ36)

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you ページ36

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それから一時間と少しして、今日の仕事が終わった。

急いでエプロンを脱いで、従業員控え室にあるトイレの鏡で身だしなみを確認する。
フェイスパウダーで鼻のテカリを抑え、リップを塗り直し、前髪を整える。

これでよし。

店内に出て、ユンギさんの元へ近づくが、私が隣に立っても彼は気付かなかった。

イヤホンをつけて、PCと向き合っている。
画面は覗いちゃいけないかなと思って、それが視界に入らないように声をかけた。

「ユンギさん、お待たせしました」

そう言いながら机をトントンと軽く叩くと、ユンギさんがようやく顔を上げた。
座っているユンギさんの隣に私は立っているので、必然的に彼が上目遣いになる。

「あぁ、お疲れ」

そう言って彼は、イヤホンを外した。
私の顔をちらっと窺い、彼はこう言った。

「あのさ、これちょっと聴いてほしいんだけど」

PCに繋がったままの黒いイヤホンを私に差し出す。

急な展開に驚く。

あ、嫌じゃなかったら･･････、と少し遠慮しながら言う彼のイヤホンを私は即受け取った。

そして私はユンギさんの向かい側にある椅子を彼の隣に引き、それに座った。

ユンギさんが作業中によく付けているそのイヤホンを言われた通りに耳に付け、音楽の再生を待つ。

彼が、じゃあいくぞ、と言ってマウスを押した。

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