you ページ33
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「ジミニヒョン？？ ジミニヒョンだよね？！」
そう言いながらジミンさんの方にウサギのように飛び跳ね近寄るジョングクは、心の底から嬉しそうだった。
あれ、二人は知り合いだったのか、なんてジミンさんの方を窺うと、彼もまた目を白黒させていた。
「ジョングクか？？ どうしてこんなところに」
それはこっちのセリフですよ〜、と言いながらジョングクが彼の肩を叩く。
どうやら彼らはかなり親しい仲だったようだ。
久しぶりの再会で近況報告に花を咲かせる二人は、今自分たちがいる場所のことなんて綺麗さっぱり頭から抜けているようだった。
ここは静かなブックカフェだぞ〜、お客さんに怒られるぞ〜、と思い店内を見渡すが、どうやらお客さん達はジミンさんとイケメンジョングクとの再会を目の当たりにして本どころじゃないらしい。
女性客全員の目がハートになっているのがわかった。
うそん。ええの？ それでええの？
私が店内で騒いだ時との対応の差に、気分が下がる。
でもね、ここには男性客だっているの！！
ユンギさんと、その傍のテラス側の席に座っている長身の男性客に目をやるが、どうやら彼らはそれぞれPCと本に集中し、店内の騒ぎを気にもしていないらしい。
特にユンギさんはイヤホンをしているから、気付いてすらいなさそう。
大はしゃぎで再会を噛みしめるお二方は、オーナーに注意されてようやく静かになった。
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「で、二人はどんな関係で？」
私がバイトを上がったところで、一緒に帰宅しているジョングクに聞く。
ジョングクはその質問を待ってましたと言わんばかりに得意げに説明しだした。
「ジミニヒョンは俺が小さい頃入ってたダンスクラブの先輩。それにしてもあんまり変わってないからすぐわかったな〜」
ジミニヒョンはうちのクラブで一番ダンスが上手くて、憧れだったんだ〜、と上機嫌に言うジョングクのこんな嬉しそうな顔は、久しぶりに見たかもしれない。
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作者名：yurameku | 作成日時：2020年6月29日 15時
