nineteen ページ21
Aの電話番号から電話が来て、びっくりした。
それと同じくらい、嬉しかったけど怖くもあった。
できることなら復縁したいけど、あいつはきっと俺のこと好きじゃない。
出るか迷った。
し「…もしもし」
気づいたら電話に出ていた。
『あ…もしもし…えっと、』
ずっと聴きたかった声。
し「ねぇA。」
『何…？』
し「しゆんのこと、どう思ってる？」
『どうって…？』
し「恋愛的にみて好きか嫌いか」
『好き』
し「…別れる時さ、活動の邪魔したくないから的な感じで言ってたじゃん」
『…うん』
し「むしろお前いないと俺死にそうなんだけど」
『うん…』
し「俺、アイドルかもしれんけどさ、その前に一般人でもあるわけよ」
芸能人は神でもすごい人でもなんでもないただの一般人。
ただ有名かどうかの違いだ。
し「それなのに恋愛が制限されるのとか馬鹿じゃない？」
『確かに』
し「お前は全然活動の邪魔じゃないんよ。むしろお前いなきゃうまくいかないことばっか。」
『…ん。』
し「だから、もっかい俺とやり直してほしい。」
『わかった。』
し「ありがと。お前今どこいんの」
『タワマンにすんでる』
し「んじゃ迎え行くわ、どこのマンション？」
『そまさんの三つ隣の部屋』
し「は？浮気？」
『違うもん！！そまさんから電話かかってきて知ったの！！！！！』
そ「やっほーしゆん」
し「もしかしてAのスマホから電話かけたのお前？」
そ「そうだよ？ダメだった？」
し「いやむしろナイスなんだけどさ…」
『迎えにくるなら早くして』
し「わーったよちょっと待ってて」
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作者名：あゆ | 作成日時：2023年5月18日 22時
