9.契約 ページ11
ショッピくんがあんな子とは思わなかった。
それよりも目の前にいる憎たらしい吸血鬼だ。
?「ショッピ?ショッピってあのショッピ?アハハッ!なんで猫なの?もう夜だよ?俺たちの時間だよ〜!起きて〜!」
どうしようか。
まず正面からやり合うのはダメだ。
手品用具だか知らないけど剣が何本も入った箱がある。
本物かどうかわからないけど吸血鬼が持っている道具だ。下手に近付かないほうがいいに決まっている。
?「ん〜!俯いてちゃわかんないよショッピ君。あ、そうだ。子ども殺したら顔あげるかなっ?!」
まさか
?「ねぇ〜!そこの女の子!ゆ〜かちゃんだっけ?一緒に手品しよー!」
春の傍にいる顔が青い優香に吸血鬼が近付いている。
足がすくんで動けないのか逃げる気がしない。
「やめてッ!」
?「なんだお前!お前ショッピくん肩に乗せてたヤツか?じゃあショッピくんはこの子を殺したら起きるかな??」
「ひっ...」
優香に近づかせないように吸血鬼の腰に抱きついた隙を狙って、箱に入った剣を取って私の顔面を貫こうとする。
避けようにも腕で捕えられ引けない。
これから来る痛みに目をつぶった。
一向にこない痛みに疑問に思いながら目を開けた。
「な...なんで」
私に貫こうとした剣はショッピくんの腹を貫いていた。
吸血鬼も人間の私を庇ったことに動揺して動きを止めている。
ショッピくんはその隙を狙って吸血鬼の腹部に蹴りを入れ突き飛ばし、ダメージと共に剣を抜き路地に駆け込む。
syp「怒られたから言う通りにしただけですけど」
「そ、それよりお腹...!」
syp「吸血鬼からしたらかすり傷です。けど、」
syp「どうするんですか?俺もう10年ぐらい血を飲んでないからほぼ猫です。猫と人間じゃ吸血鬼なんて止めれませんよ」
そんなの、選択肢なんてひとつしかない。
「あいつを倒すの!2人で!」
袖を捲って少し開けたショッピくんの口に腕を噛ませる。
腕に痛みが走るけどそんなことはどうでもいい。
ショッピくんの鋭い八重歯が腕に刺さり血が彼の口内を満たす。
契約してしまった。
けど彼なら大丈夫な気がする。
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推しが尊いッッッ!(プロフ) - このお話読んでサーヴァンプハマりました!御園の沼にずぶずぶですよほんま (7月9日 0時) (レス) id: b5cad3eeae (このIDを非表示/違反報告)
安眠豆腐 - 初コメ失礼します。好きな漫画の設定があるなんて嬉しすぎます!続編おめでとう御座います! (2020年4月12日 21時) (レス) id: e0357d705f (このIDを非表示/違反報告)
獣華 - 初コメ失礼します!応援してるので頑張ってください! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 4e84837f58 (このIDを非表示/違反報告)
月見里 市ゆり - コメント失礼します!一瞬でハマるほど、面白かったです!!これからも応援しています!更新、頑張って下さい! (2020年4月11日 17時) (レス) id: bc3855eee9 (このIDを非表示/違反報告)
akane__aoi(プロフ) - 初コメ失礼します!とっても面白かったです!!続き、頑張ってください!!!!! (2020年4月11日 15時) (レス) id: 8e1789b62b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーる | 作成日時:2020年4月5日 18時