1話.ワレワレシティにて ページ3
『先日、我々式バトルハウスでとても白熱したバトルが行われていました!
グルッペンVSトントン!熱き炎の戦い!
このバトルの魅力はなんといっても2匹のメガリザードンから繰り広げられる空中戦!
観客席はそれもう盛り上がっていました!』
ここ、ワレワレシティのバトルハウスで行われたバトルだろうか。
喫茶店の壁掛けテレビには、ニュースキャスターの女性と2匹のリザードンのバトルが映っている。
女性が興奮した様子で話しているのを横目で見ながら、店員が持ってきてくれたジュースを飲み干す。
あの日から数年の月日が経った。
追われることなく、難なく過ごしているけど油断は出来ない。
そう思い、例の子が入ったモンスターボールを強く握りしめていると、
床でのんびりしていたブラッキーのお腹が鳴った。
そういえば、そろそろご飯の時間か。
「ごちそうさま。お金、ここに置いておきます」
席を立ち、店員にそう言いながら鞄からジュース代を置いて喫茶店から出る。
ワレワレシティとは私が知る限り、
【我々式バトルハウス】のリーダー
グルッペン・フューラーが総統を務め、大都市でありながら自然と隣接しており、森に山、滝や崖、洞窟といった場所がある。
たくさんの野生ポケモンも生息しているため、
ポケモントレーナー内では修行にうってつけの場所である。
だからトレーナーが集う街でもあるため、
『なぁ、金持ってそうなお嬢さん。デートでもどう?
俺の自慢のポケモンを見せてやるよ』
こうやって声をかけられることが多々ある。
喧嘩っぱやい、治安が悪いといった方がいいんだろうか。
「すみません。今忙しいんで」
『おいおい釣れないこと言うなよ。
おっ、いいブラッキー連れてんじゃねぇか』
...この男は私のブラッキーに威嚇されてることに気付いてないのか。
それにしてもしつこい。
「...ブラッキー、行こう」
『いいから来いって、この俺様が褒めてやってんだぜ?』
「ブラッキーはお気に召してない。
私もあなたのことが気に入りません」
『お前っ!
俺がしたてに出ればいい気になりやなって!
覚悟できてんだろうな!行け!ズルズキン!』
「...はぁ」
しょうがない。すぐに終わらせよう。
ポケットからボールを取り出し、ボーマンダを繰り出す。
私がボーマンダを持っていることに驚いたのか、男は呆然とし始めた。
そうなるぐらいなら最初から声をかけないでほしい。
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理央 - こんにちは!吸血鬼の頃から楽しく読ませて頂いてました!二つともえぐい位の神作品…(syp sho 寄りの箱)これも名作の予感!?更新頑張って下さい!では最後に〜? はい、サイドチェストォォォォォ! (2020年5月19日 8時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - はじめまして!吸血鬼と専属武器を見て新作楽しみに見に来ました!これからも更新頑張ってください!面白い楽しい惹き込まれる話をありがとうございます! (2020年5月19日 1時) (レス) id: 5fb94517ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆま | 作成日時:2020年5月18日 13時