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Side閑也
ん、あ、あ、わ！
海斗の声が聞こえて、眠たい目をゆっくり開ける。海斗は窓から外を見ていた。
宮「ごめん、起こしちゃったね…。」
閑「ううん。ちょうど起きたの。」
小っちゃな嘘をつきながら、海斗の隣に行く。
閑「…わ、真っ白。」
宮「雪、積もったね。」
海斗のきれいな目が、じっと外を見てる。俺はそれを見て、いいことを思いついた。
閑「…ねえ、海斗。学校行かない？」
宮「へ？」
キョトンとしてる海斗をおいて、消防士さんみたいなスピードで着替える。俺は黄色で、海斗は赤色のマフラーと手袋。早く早く！って急かす俺におされて、海斗も外に出かける支度をした。
閑「よし、行こう！」
パパとママは、まだ寝てるみたい。俺の布団にも海斗のベッドにもまだ開けてないプレゼントが置いてあるけど、俺たちはそのリボンも解かないまま外に飛び出した。
宮「ねえ、今日学校おやすみでしょ？」
閑「だからだよ。今なら、誰もいないもん。」
お休みの日の朝、それもクリスマスならきっと誰もいない。海斗は、誰かに見られることを気にしなくていいんだ。
俺は、時々ビクッと震える海斗の手をぎゅっと握って、いつもの通学路を歩いた。
宮「がっ、こう…。」
閑「うん、学校だね。」
校庭に着くと、海斗はハァって白い息を吐いた。校庭の雪はフワフワしていて、海斗は震える手で一生懸命それをすくっていた。
閑「海斗、いいものあげる。」
夢中になってる海斗の横にしゃがんで、ママからこっそり盗んだホッカイロをほっぺにあてる。びっくりして一瞬白目になっちゃったけど、すぐに大きな黒目が帰ってきてくれた。
宮「あったかい…。」
にっこり笑った海斗に俺も笑って、海斗の解けたマフラーを結び直す。
宮「ごめん。僕、また首動いてる…？」
閑「うん。でも、大丈夫だよ。解けたら、俺が結んであげるから。ずっとだよ。何回でも、結んであげる。」
宮「ずっと？」
閑「うん、ずーっと一緒。」
気持ちを伝えたくて、一生懸命海斗の目を見る。また一緒に来ようねって言ったら、海斗のほっぺがピンクになった。
宮「…サンタさん、いるかもね。」
赤い鼻で小ちゃく笑う海斗は、太陽をはね返す雪よりもっとまぶしかった。
fin.
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あお - 「次の春へ」のちゃかまちゅ兄弟が気になります！日頃の2人の姿を読んでみたいです！よろしくお願いします！ (2023年1月20日 12時) (
レス) id: 4bc40c5a3e (このIDを非表示/違反報告)
みちゃ(プロフ) - こんばんは！私は、うみげんの「チョコよりあまい」「音のあふれる世界」の続きを1つのお話として読みたいです！ご検討いただけたら嬉しいです♪おさとさんの書かれるお話がどれも大好きなのでこれからも応援してます！ (2023年1月16日 0時) (レス) id: 5dc2b1fc33 (このIDを非表示/違反報告)
tenpesuto(プロフ) - 私はのえんちゅの兄弟設定が好きなので、どのお話も好きなのですがよろしければ傷の続きや、過去のお話が読みたいです。 (2023年1月15日 21時) (レス) id: fc1fa02c30 (このIDを非表示/違反報告)
かおり - 書いていただけると嬉しいです！ (2023年1月15日 20時) (レス) id: b38a957dc4 (このIDを非表示/違反報告)
かおり - こんばんは！とても良い案だと思います！どれもいいのしかなかったのですが、のえんちゅの話をもっと見たい、と言うのがやっぱりあるので、のえるくんの精神的な苦痛(確か９くらいのところの、元太くんとのお話だったと思います)の話で、助けてくれる相手を海人くんで (2023年1月15日 20時) (レス) @page50 id: b38a957dc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2022年12月11日 20時
