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●いたいの、いたいの(緑×桃) ページ15

うみ×しめ



・こまち様リクエスト



・notリアル設定(兄:龍也(22)、弟:海人(18))















Side海人





『いたいのいたいの、飛んでいけ!』







声変わり途中のかすれた声が、上から降ってくる。





頭をなでてくれる手の温かさを感じたところで、俺の意識は現実に引き戻された。











海「……なにしてんの。」



龍「そっちこそ、いつまで寝てんだよ。」





仏頂面で言いながら、兄ちゃんが俺のおでこから手を離した。熱はないね、と言って俺の体にかかっていた布団を無理やり引きはがす。







龍「早くしないと、遅刻するよ。」



海「わかってんだよ…。」



龍「夜遊びばっかしてるから、起きれないんだよ。お前さ、ちゃんと授業ついていけてんの?せっかく高校行けてんだからさ、」



ほっとけば永遠に続きそうな小言を、俺は舌打ちで遮った。もともとたれ目で迫力ゼロの目が怒るのを尻目に、枕もとの時計を手に取る。







海「…説教垂れてる場合かよ。お前が遅刻するって。」



龍「は?………え、やばっ!」





俺がつきだした時計を見た瞬間、兄ちゃんの顔が色を失っていった。バタバタと部屋を出て行こうとする背中を、後ろから呼び止める。







海「鍵、忘れてる。」





振り向いた瞬間に家鍵を投げてよこすと、兄ちゃんはむすっとしたままそれをキャッチした。







鍵、財布、携帯。この人の忘れ物は、もはや日常茶飯事だ。こんなボーっとした人が工場勤務なんて、さぞかし工場側も迷惑をこうむってるんじゃないだろうか。









龍「…頭痛いなら、いつもの飲んでから学校行って。それから、今日は絶対早く帰って来ること。」





聞き取りにくいくらい低い声が、部屋になだれ込んできた雨の音にまぎれる。







バタン、と玄関ドアの閉まる音を聞いてから、俺はまた小さく舌打ちをした。

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あお - 「次の春へ」のちゃかまちゅ兄弟が気になります!日頃の2人の姿を読んでみたいです!よろしくお願いします! (2023年1月20日 12時) (レス) id: 4bc40c5a3e (このIDを非表示/違反報告)
みちゃ(プロフ) - こんばんは!私は、うみげんの「チョコよりあまい」「音のあふれる世界」の続きを1つのお話として読みたいです!ご検討いただけたら嬉しいです♪おさとさんの書かれるお話がどれも大好きなのでこれからも応援してます! (2023年1月16日 0時) (レス) id: 5dc2b1fc33 (このIDを非表示/違反報告)
tenpesuto(プロフ) - 私はのえんちゅの兄弟設定が好きなので、どのお話も好きなのですがよろしければ傷の続きや、過去のお話が読みたいです。 (2023年1月15日 21時) (レス) id: fc1fa02c30 (このIDを非表示/違反報告)
かおり - 書いていただけると嬉しいです! (2023年1月15日 20時) (レス) id: b38a957dc4 (このIDを非表示/違反報告)
かおり - こんばんは!とても良い案だと思います!どれもいいのしかなかったのですが、のえんちゅの話をもっと見たい、と言うのがやっぱりあるので、のえるくんの精神的な苦痛(確か9くらいのところの、元太くんとのお話だったと思います)の話で、助けてくれる相手を海人くんで (2023年1月15日 20時) (レス) @page50 id: b38a957dc4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさと | 作成日時:2022年12月11日 20時

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