緋色の眼 (ページ9)

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ふと、黒き者を見ると僕の魔法で少しダメージを負って弱々と少し小さくなっていた。

しかし、気を抜いてはいけない。
いくら小さいからと言って生を吸う力が弱い…とは決まっていないからだ。

黒き者「ｳｸﾞｸﾞｸﾞ…」

僕は警戒を解かないようにしながら襲われた生徒にあるものを渡した。

『…これを持つといい』
渡したのは僕の魔力を込めたルビーだ。
僕の魔力は炎に近く触れるだけで火傷をする時もあるが加減をすれば手で触る事も可能だ。

「あ！暖かい…」
襲われた生徒はそれを大切に持ち眠りに落ちた
生を吸われた事で体が生命力(魔力)を取り戻そうとして眠ったのだろう…

誰かにこの生徒を保健室まで運んで貰おうと辺りを見渡すと丁度、獣人と目があった

『おい。そこの獣人』
僕は目があった獣人に近付き生徒を渡した。

『この者を保健室に』

？？「え、あ、おお」
眠った生徒を預けると獣人は保健室に向かっていった。
すると、「黒き者」がﾎﾞｿﾎﾞｿと何かを言っていて不気味なオーラを出している…

黒き者「ｲﾉ…ﾁ…ｸﾚ…ｸﾚ」

ゆっくりと起き上がりゆらゆらと揺れている。
足取りは遅いもののゆっくりと生徒に近付いている。

『命…か、、』

悲しき者だ…。
自らの命の代わりに他者の命を求める…

「生きたい」

ただそれだけの為に自ら罪を犯していく…
例え、他者の命を勝ち取ったとてそれは絶対自分の命と言う名の器には到底及ばない。

それを後に気付くのはさらに悲しみを生む事になる…。。

僕は「黒き者」に近付くと…

アズール「危ないのでお下がり下さい」
ジェイド「ここは僕達におまかせを」
フロイド「魔法で倒せるんでしょ？オレ～今日のちょーしいい感じなんだよね～♪」

と。僕の目の前で壁になっていた。

『……さ、、、れ』

フロイド「？？？なーに？」

半人間達の言葉に怒りが募る。

やはり、半人間と言っても人間の血は醜く流れている様だ

先程の言葉は僕にとっては…

命の重さを知らぬ未熟者を指す。。

『命の重みを知らぬ者が邪魔をするな。
不愉快だ。今すぐ僕の目の前から去れ！！』

僕は目の前に立つ壁達を魔法で払い退けた。
吹き飛ばされた半人間達は何が起きたのか混乱していた。

『分かったら2度と僕に近付くな』
そして、僕は地面に尻餅を付いている奴等を放って「黒き者」がいる方向へ足を進めた。