緋色の眼 (ページ34)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:26,587 hit

33 ページ34

僕は興奮している2人を背中に乗せた。
最初は力加減が衰えていて僕の背中に乗せられるか凄く心配だったけど、大丈夫みたい。

『(しっかり捕まって)』
僕はルビーが降り注ぐ満点の星の空に向かって飛んだ。すぐにユウとグリムに防衛魔法と透明魔法を掛けた。

少しすればルビーが目の前で落ちる瞬間を見れる程近付く事が出来てユウ達は身を乗り出してオンボロ寮を見ている。

ユウ「す、凄い！」

グリム「おお！オンボロ寮があんなに小さくなってるんだｿﾞ!!!」

『(落ちないように気を付けて)』

そう言えばユウ達は落ちない様に気を付けながら降り注ぐルビーの欠片に手を伸ばした。

ユウ「ラズさん…これ貰って良いですか？」

ユウは落ちてきたルビーを大切そうに持ちながら僕に言ってきた。

『(勿論、良いよ)』

ユウ「やったぁー！」

無邪気に笑うユウとグリム。
嗚呼、楽しいな。。。

僕はユウ達と楽しく空の上で話していると小さい様々な光が集まってきた。

ユウ「この光は…？」

グリム「ん？？これ…何なんだｿﾞ？？」

『(これは妖精だよ。でも、ユウ達が見た妖精とは違う。彼等はまだ妖精に成り立てで魔力が少ないから妖精の形になれてないんだ)』

小さい妖精達は僕の体の回りを飛び回っている
僕はユウとグリムに飛行魔法を掛けるとユウ達の体が空に浮かんだ。

ユウ「わ！！」
グリム「ふなぁ！？」

僕は翼以外の変身を解いて人間の姿になり妖精に話しかける。

『妖精たち。僕はあの時、君達に救われた。
そのお礼に僕の魔力を少し分けよう』

僕は手に魔力を込めてﾌｳｯと息を吹き掛けると、妖精が突然輝き始めた。

ユウ「あ、妖精が…」

『こんばんわ。』

妖精「こんばんわ!!!龍の君！」

すると、光の玉だった妖精が綺麗な羽を持って僕達の回りを回り始めた。

ユウ「き、綺麗！」

妖精「あ！君は彼処の学園の子達だね。」

グリム「オレ様達を知ってるのか？」

妖精「勿論だよ！」

『彼等は常に心を通わせているから今、僕達がこうして会っている事を女王は知っていると思うよ』

ユウ「女王…？」

『彼等を従える妖精界のトップ。彼等は常に女王と交信出来るんだ』

グリム「すげーんだｿﾞ」

すると、1人の妖精が僕の元に向かって飛んできた。

妖精「龍の君！龍の君！」

『？なんだい』

妖精「女王様からの伝言だよ！」

『…女王から？』

すると、妖精の体が光始め女王(仮の姿)が現れた。