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ユウ 「わぁ！星が綺麗!!!」
グリム 「すげーんだｿﾞ!!!」
空を見上げながらユウとグリムは目を輝かせて手を広げている。
ユウ 「ラズさん見て下さい!!!綺麗ですよ！」
『ああ、今日は絶好の日だな』
僕がそう言うとユウとグリムは頭を傾げた。
ユウ 「どういう事ですか？」
グリム 「？？」
『…ユウ』
僕はユウに視線を向けた。
『正直、僕の心の中にはまだ人間を恨んでいる
僕が確かにここに居る。
君を完全に信じれていない僕も…
でも、僕は君を信じたい!
この暖かさを教えてくれた君を…
本当はもう、分かっているんだ
でも、君の口から直接聞きたい。』
ﾊﾞｸﾊﾞｸしている心臓が煩くて必死に落ち着こうと深呼吸をしようとした瞬間。
ユウ 「僕はラズさんを裏切る事なんてしませんよ絶対に。」
ユウが真剣な顔で僕を真っ直ぐ見つめる。
たった一言。
その一言は僕の不安を一気に吹き飛ばした。
グリム 「それより!お前一体ここで何をする気なんだｿﾞ？？」
僕はポケットからルビーを手の上に置いてユウ達に見せた。
グリム 「おー！！すげぇ綺麗なんだｿﾞ！」
ユウ 「これは…ルビー？」
『そう。このルビーは魔力を込める為にいつも持っているんだ。見てて』
僕はルビーに魔力を込めて空に向かって思いっきり投げた。
そして、
『(弾けろ)』
そう言うと魔力を込めたルビーが赤く輝きながらﾊﾟﾘﾝｯと亀裂が入り一気に弾け飛んだ。
その破片はまるで赤く光る雨の様にゆっくり地面に向かって降り注いでいく…
その景色はまるで空から火の花が開花している様に見えた。
ユウ 「…ｯ!!!!!!」
ユウはその景色を見て目に涙を浮かべた。
グリム 「すげーんだｿﾞ!!!」
グリムは降り注いでくる割れたルビーの破片を取ろうとﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ跳ねている。
『まだまだ、これからだよ』
僕はゆっくりと目を閉じ深呼吸をしてまた、目を開ける。すると、視線は高くなっていてユウとグリムはとても小さく見えた。
グリム 「ふなぁ！？」
ユウ 「ド、ドラゴン???」
僕の本来の姿を見てびっくりしているユウは恐る恐る僕の体に触れた。
硝子に触れるかの様に優しく触るからとてもくすぐったい、、
『(ﾌﾌ、くすぐったいよユウ。)』
そう言うとユウはキラキラした目になって思いっきり抱き付いてきた。
ユウ 「こ、これがドラゴン…初めて、見た！」
グリム 「急に大きくなったからびっくりしたんだｿﾞ！」
『(ごめんごめん)』
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作者名：チロル | 作成日時：2020年6月8日 0時
