緋色の眼 (ページ27)

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『僕が君に意見を言える訳では無いのは分かってる。君の苦しみも悲しみも全部知っている訳でも無い。』

レオナ「…」

『でも、「皆」を思う優しい君が…
人の命を奪ってはいけない。

君はその身で、目で感じた筈だ。
奪われた苦しみや憎しみに近い悲しみを…

苦しみの連鎖は繰り返してはいけない。』

黒レオナ「もう、良いじゃねぇか…、、

俺はずっと苦しんできた!!!
やっと、解放されたんだ。
今まで溜まってたこの気持ちを吐き出しちゃいけねぇって事か？
俺にまた、苦しめと言っているのか？！」

そう、、だよな。

僕だってあの時、人間を全員殺そうと憎しみの炎を燃やしていた…。

この手で、、僕を苦しめた奴等を消し去って僕は自由になるんだ!!! と。

そう、心に言い聞かせていた。
でも、僕は最近、分かったんだ。。

人間は決して悪い奴等では無い。
まだ、僕の心の中には人間に対して憎みの炎を燃やしている僕が居るけれど…

『苦しんできたと言って何も知らない他人の命を安易に奪って良い事にはならない。

君は人に恨まれたいのかい？

違うだろ。

自分の手で汚名を塗りたいのかい？

君は誰だ？

僕の知っているレオナ・キングスカラーはそんな奴では無いと思うのだがどうだい？

レオナ・キングスカラー』

僕が名前を呼べば獣人は驚いた顔で笑った。
そして、持ち前の堂々たるプレッシャーで獣人は彼の目の前に立った。

その姿を見て僕は確信した。

もう、彼が道を踏み外す事は無いと言う事を…

レオナ「ﾊ!馬鹿馬鹿しい。

俺は俺だ。それ以外の何でも無い。

もし、お前が俺なら分かるよな？

俺はあんな雑魚どもの戯れ言で落ちぶる奴じゃねぇ。
こんな簡単な事俺の癖に分からなかったのか？
」

それを聞いた彼は必死に獣人に問いただした。

黒レオナ「な、、俺があの時どれだけ苦しんで苦しんで苦しんで…毎日を過ごしていたのか！！

忘れた訳じゃない…だろ？
兄貴のせいで俺は比べられやっと手に入れたユニーク魔法ですら批判されて…

違うよな？お前は俺を見捨てないよな？？」

レオナ「見捨てる見捨てないじゃねぇ。

俺はここにいる。

それにお前のしてる行動は草食動物と変わらねえじゃねえか。

分かったならさっさと消えろ。

俺はお前みたいに暇じゃ無いからな」

その言葉が彼には重すぎた様で固まって動かなくなってしまった。

しかし、、まあ

流石、クロウリーを困らせる

レオナ・キングスカラーと言った所だ。