緋色の眼 (ページ19)

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『ふざけるな…』
平然とレンの事を馬鹿にした奴を僕は殴った。

『お前らに僕の何が分かる？！？！

僕にとってレンは…

何よりも大切なもので、、ゴミ以下じゃない！
僕が唯一心を開くことが出来た「友達」だ！』

ﾌｳﾌｳと荒い息を静めていると奴は悲しい目で僕を見た。

主人「では、その「友達」に売られた君は何なんだ？」

『え、、、』

主人「あっさり君を裏切ったのはまさしくこいつだ。酷いよね。美しい君と薄汚く忌々しいこいつと同じ価値で見られていたなんてさ！」

奴は倒れているレンに蹴りをいれた。

レン「うぐっ…」
苦しそうに顔を歪めるレン。。

主人「でも良かった。ゴミ以下の価値のこいつでも役に立つ事はあったよ」

奴が指を鳴らすと僕の目の前に錬成陣が書かれている石の机が出てきた。

主人「僕達が目指している不老不死には2人の犠牲が必要なんだ。

1人は魔力の無いの人間の血
もう1人は純粋な魔力を持つ者の命…

分かるかい？純粋な魔力…つまり、、

龍族である君の命だよ」

龍…族？？

その言葉を聞いた瞬間。
酷い頭痛が僕を苦しめる。。

『う！…ぐっ、、、！！』

ニコニコと僕を見下ろしながら微笑む人間達…

『…僕に、、、なに、を』
頭を抑え人間達を睨み付けていると、、

主人「ﾌﾌﾌﾌ♪やっぱり僕の目に狂いは無かった

燃え盛る炎の様に強く、生命力に溢れたその眼

まさに伝説とされている龍！
君を見つけられた僕は最高に運がいい」

奴はレンを乱暴に机に横にさせナイフを手に取り僕の方を向いた。

主人「僕ね。この長い間、不老不死の為に色々試したけどどれも足元に及ぶ結果は出てこなかった…

でも、１つだけ僕を救う光が舞い降りたんだ。
それは黒く固いある物…分かるかい？

そう、龍族の鱗だよ。

それを試しに使ってみればこの腕は何度切り落としても再生出来るようになった…」

うっとりしながら僕を見るその目は物凄く気味が悪かった。

『く、、そが…』
ｶﾞﾝｶﾞﾝする頭を抑えながら足を進めようとするが体が言う事を聞かない…

『レン…いま、、、た、、すけ、、る』

もう少し…
もう少し伸ばせばレンに届きそうで、、
僕は必死に手を伸ばした。

レンが僕にしてくれた事は皆からすれば小さい事かも知れない…

でも、僕にとっては凄く大切だった。

生まれてから感じた事が無い感情をレンが僕に沢山教えてくれた。。

初めて本音を人に言う事が出来た。。

毎日が楽しい！って思える様にしてくれた。