海の中にいる鏡面 (ページ45)

今日:6 hit、昨日:16 hit、合計:111,980 hit

４４話ページ45

撫でていると…

すぅすぅ、、

と寝息が聞こえてきた。

ふと、フロイドさんを見るとよっぽど疲れていたのか僕の膝の上で寝ていた。

あんなに騒いでいたのが嘘みたいで静かに寝息を立てて寝ているフロイドさん。。

僕は起こさないように本を読んでいると…

ジェイド「おや、司さん」

アズール「こちらにいらしたのですね」

寮長とジェイドさんが来た。
僕はフロイドさんを起こさないように口に指を当てた。

『フロイドさん寝ているので静かにしてください』

すると、ジェイドさんが僕の方に来てフロイドさんを見る。

ジェイド「おやおや、ぐっすりですね」

フロイド「すぅすぅ…」

アズール「珍しいですね。フロイドが人前で寝るなんて…」

ジェイド「余程疲れたのでしょう…。私も少し疲れました」

アズール「そうですね…流石に疲れましたね」

二人とも凄く疲れているみたいで僕は少し席を外して紅茶を淹れた。

アールグレイ。

疲労がとれて香りも良い紅茶。

僕はついでに三つのカップとポットを用意して席に戻った。

ジェイド「おや、これは？」

『アールグレイです。』

僕はカップに紅茶を淹れてジェイドさんと寮長に渡した。

ジェイド「これは…いい匂いですね」

アズール「本当だ」
そう言って二人はｺﾞｸﾝｯと紅茶を飲むと安心したように微笑んだ。

ジェイド「美味しいですよ」

アズール「ええ、本当に」

『ありがとうございます』

アズール「ああ、そういえば契約書の条件変更でしたね？」

寮長は思い出した様に僕にいい鞄から金色の紙を出した。

アズール「これが契約書です。さて、条件の変更ですが…理由をお聞きしても？」

『条件に寮長達は僕の傍にいる事…何ですがあまり傍にいると一年生達が怯えてしまうのと僕…寮長達以外にも友達を作りたいんです…(ボソッ』

『だ、ダメですか？』

ジェイド「ﾝﾝ“！」

アズール「ﾝﾝ“…」

すると、何か苦しそうに胸を押さえる寮長達…

『ど、どうしたんですか？！』

アズール「い、いえ、問題ありませんよ」

ジェイド「ええ、、」

『良かったです！ﾆｺｯ』

そして、契約書の変更が出来た瞬間にフロイドさんが起きた。

フロイド「ん～？あれ、俺寝てた？」

『寝てましたよ。よっぽどお疲れだったんですね』

そう言ってフロイドさんの頭を撫でる。
弟が居たらこんな感じだったのかな…。

少しジェイドさんが羨ましいな。。