４１話 ページ42
…困った。
最近、やたら寮長達が僕の回りに必ず居る…
正直僕はそこまで契約を固くしなくても良いと思ってる。
だって、寮長達が僕のせいであまり他の生徒と交流を持てないし。
僕だってエースとかデュースとかと話したいのにジェイドさんとフロイドさんのせいで皆逃げるんだ…
ユウと二週間近く話せてなくて…僕だってもっと友達を作りたい…。
でも、契約をきちんと守っているジェイドさん達も正しい…。
どうしたらいいの…。
ジェイド 「おや、浮かない顔でどうしたんです？」
フロイド 「誰かにいじわるされた〜？」
二人は僕の顔を覗き込む。
『ぼ、僕…ちょっと用があるので…』
僕は二人を置いて走った。
そうだ！
あの、契約さえ変えればいいんだ。。
僕は寮長の所まで走った。
すると、
アズール 「おや、司さん？」
寮長がいた傍には確か…サバナクロー寮長の。。
僕はサバナクロー寮長さんの耳を見る。
もふもふしてる…。
すると、機嫌悪そうにサバナクロー寮長さんは僕を睨み付ける。
レオナ 「ああ？何だこのチビは」
ビクンッとその視線にびっくりする僕を寮長は抱き締める。
アズール 「私の後輩に睨み付け無いで下さい。
これ以上すると言うのなら…お分かりでしょう？」
すると、
レオナ 「ちっ！わかったよ」
ふてぶてと顔を逸らすサバナクロー寮長さん…
あ！確か名前は…思い出した！
レオナさんだ！
僕が思い出せてニコニコしていると寮長が僕の顔を見る。
アズール 「僕に何か用でいらしたのでしょう？司さん？」
あ、そうだ。
『あ、あの！寮長！！あの契約を変更したいんです！』
すると、目のハイライトが消えて暗い顔をする寮長…。
アズール 「ほお、何故変更されたいのですか？」
『え、えと、、あの、』
その寮長の目が怖くて…
震える僕の体、、
まるで目の前に居るのが寮長じゃないみたいで…
怖い。
勘違いかも知れないけど僕を抱き締める力も強くなってる気がする…。
すると、急に誰かに引っ張られ僕はぷらんぷらんと宙に浮く。
『へぇ！？』
後ろを見ると僕の制服の首元を持っているレオナさん。
レオナ 「止めてやれよ。こいつ怖がってるだろ？」
アズール 「おや、失礼」
すると、何時もの寮長に戻った。
良かった…。
アズール 「では、後程で宜しいですか？」
『はい！』
僕はそのまま授業に行った。
さっきのは…何だったんだろう？
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作者名：チロル | 作成日時：2020年4月4日 3時
